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野球 コラム 2020年2月28日

【中日好き】脱Bクラス、そして優勝へ。ドラゴンズ沖縄キャンプ総括

野球好きコラム by 森 貴俊
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沖縄北谷球場での1カ月、多くの汗を流した竜戦士たちのキャンプが終わった。沢山のファンが訪れ、選手たちの日々を見届けた。

球場横の売店ではグッズの売り上げが2年連続で1億円を突破し、注目度の高さを伺わせた。そして何より声援を送ったファンの願いは、脱Bクラス。そして優勝だ。

最終日、与田監督は1カ月のキャンプを総括した。「MVPはチームスタッフ。地元の方、チームスタッフ多くの助けもあり充実したキャンプを送れた。しかし、あくまでも準備段階。昨年悔しい順位でした。優勝に向けてしっかりとやらなければ、という思いはますます強くなった。

だからこそ、選手に結果を出させないといけないと感じています。選手には100点近い数字をあげていい。しかし、まだシーズンは始まっていない。自信を持ってやっていく為の準備。他球団も必死になってやってくるので」と話した。

今年のキャンプは序盤から捕手争いに注目が集まった。1軍捕手の4人は火花を散らしアピールを続けた。終盤に加藤匠馬に読谷(2軍)行きが告げられ、若い石橋が北谷(1軍)合流になったが、伊東ヘッドコーチは正捕手の結論を出さなかった。

「捕手は横一線。練習試合、オープン戦の起用を見ればわかるでしょ。まだ、固定していない。これからも競争は続きます。この先、結果を残した者を使います」と断言した。

1軍キャンプを完走した捕手、桂依央利は「完走できたことは良かった。でも、勝負はこれから。去年は4試合しか出ていないんで、もっと技術を高めたい」と気は抜かない。

若い捕手、石橋康太もこの先を見据えている。「この時期に1軍に呼ばれた意味を考えたい。僕はアピールしないといけない立場。試合の結果では満足していません。1軍に定着できるように地道に頑張ります」と話した。

ルーキーの郡司裕也は「初めてのプロのキャンプは長かったですが、完走できてほっとしています。打撃では結果が出ましたが、投手との呼吸、キャッチングなど課題もあります。

先輩方とは差がありますから、大事なのはここから。目標は開幕1軍です」。ルーキーではあるが一歩も引く気はない。この先、オープン戦の捕手争いは一層激しくなる。

投手陣では阿波野投手コーチも手ごたえを感じている。全体を振り返り、「去年の秋季キャンプで取り組んできた事が活きている」とした。目立った選手は、序盤からいいアピールをしていた山本拓実だった。

「拓実は投球のレベルが上がった。自分でフォームを解析したり、充実したオフを過ごしていた。年齢的にも吸収力が高い。ボールのスピン量、回転数も増えている。今後が楽しみ」と話す。

野手陣についても栗原打撃コーチは変化を感じている。「みんな、段階を踏んで徐々に強いスイングができるようになってきた」。

「このキャンプ中、ヒットを打った、打たないも大事だけど、それだけで評価はしたくない。四球を選ぶのも大事です。

たとえ凡打でも内容が良ければ評価します。進塁打もそう。ライナー性の当たりが結果野手の正面でも、ボールを芯でとらえていれば評価はできます」と内容にも目を凝らしていた。

京田陽太の変化にも触れていた。「23日のベイスターズ戦、ファウルで粘りながら四球を奪った。ああいうのは評価できる。これまで京田自身、四球が少ないとも聞いていた。本人を褒めました」と話す。

自分は何をすべきか。どうレベルアップし、チーム内で何をアピールするべきか。2年目のドラゴンズキャンプには選手個々が、やるべき事を理解し、変わる事へチャレンジする姿勢があった。それはコーチ陣にもしっかり届いている。

オープン戦は無観客試合が決定した。オリンピックイヤーの為、いつもより早い時期の開幕、そして夏の中断期間。大変予測のしにくいプロ野球2020シーズンだが、ドラゴンズはそれをはねのける土台を作ったと信じている。

文:森貴俊

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森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

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