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野球 コラム 2020年1月31日

【楽天好き】松井の先発転向に鈴木大地、涌井秀章の波及効果、久米島キャンプのみどころ

野球好きコラム by 松山 ようこ
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他球団から移籍してきた選手は、即戦力としてだけでなく、チームに与える好影響も期待されている。

3年前に岸孝之が移籍してきた時、ブルペンでは何人もの若手が代わる代わる食い入るように、岸の投球を見入っていたのもキャンプでしか見られない場面だった。

また、昨季から主砲の浅村栄斗が加入したが、その時も打撃に伸び悩む若い野手陣が目の色を変えて、浅村のキャンプでのアプローチや姿勢を学んでいる姿が印象的だった。

今季は内外野を守れるスーパーユーティリティで、チームリーダーだった鈴木大地が、ロッテから移籍。

入団会見でも楽天を選んだ理由として、「成績ではなく、自分の野球をする姿勢だったり、練習中の姿だったりを評価していただいたのが、とてもうれしかったです」と明かしていた。キャンプでも、鈴木の姿勢や練習中の姿に注目する若手が見られそうだ。

投手陣では、ベテランの涌井秀章が加入。こちらも獲得理由について、石井一久GMが「彼はハードワーカーなので練習の姿勢やその背中を若手たちに見てほしい」と明かしているので、キャンプではどの選手が熱視線を送るのか、積極的に絡んでいくのか注目したい。

なお、今年のチームキャプテンは茂木栄五郎が就任した。茂木いわく、「野球人生でキャプテンをするのは初めて」とのこと。

三木監督からは、「今まで通りやってくれたらいい」と言われているようで、これまで通り、キャンプでもよく通る爽やかなかけ声をあげながら、泥だらけになったりして、懸命に練習する様子が見られそうだ。ユニフォームの右胸にあるキャプテンマークにも要注目!?

◆松井の先発転向、中継ぎの厚みと守護神争い、則本・岸に続く先発枠

投手陣で話題を呼んでいるのは、守護神だった松井裕樹の先発転向だ。これにより、今季から誰が守護神になるのかにも注目が集まる。

今や、森原康平、宋家豪、ブセニッツがチームの頼れるセットアッパーとなったが、新しく加入するT.J.シャギワは、最速158キロの剛速球で、クローザーに不可欠な三振を奪うことができる。

先発はダブルエースの則本昂大と岸孝之が、昨季はそれぞれ一時期離脱したため、今季は柱として仕事を全うする気概を示している。

則本は契約更改で今季の目標として「20勝したい」と公言。岸は、たびたび発熱など悩ませてきた口蓋扁桃を摘出する手術を受けた。もとより自身の調整能力にすぐれた2人。このキャンプも安心して見られそうだ。

先発候補には、これに昨季キャリアハイの9勝(チーム1位)をあげた辛島航、8勝(同2位)の石橋良太、ルーキーで3勝した弓削隼人のさらなる飛躍にも期待が募る。

他にも、これまで大きな期待を集めながらも足踏みしている藤平尚真が、今季はどんな状態でキャンプインするのか、やはり気になる。昨季はキャンプでもフォーム修正に悩み、連日防球ネットを両サイドにおいてのフォーム固めに挑んでいたのが思い出される。

このオフは、兄貴分と慕う岸と自主トレを行ったという。大先輩から突破口のきっかけを学び取ることができたのか注目したい。

なお、新戦力のベテラン牧田和久や涌井は、先発、クローザーともに経験豊富。シーズンでも、どんな役割を担っていくのか、想像もつかないのが、また楽しみでもある。

オフの補強で、どのポジションもレギュラー争いは一層熾烈になった。なかでも、長年に渡って正捕手だったチームリーダーの嶋基宏がヤクルトに移籍したため、「扇の要」が確定していない。

フィールドでは、捕手は指揮官の分身となってチームを導く。三木新監督の「緻密な野球」を理解し、信頼を勝ち取るのは誰になるのだろうか。

文:松山ようこ

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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