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野球 コラム 2019年6月16日

日本に「田澤ルール」があって、アメリカに「スチュワート・ルール」がない理由

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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その理由はざっくり言って二つある。

ひとつはメジャーリーグには現在、「世界最強」とも言える選手組合があるからだ(メキシコリーグの「引き抜き事件」当時はそういうステータスの組合は存在せず、選手はメジャーリーグという「権力」の言いなりに近かった)。

もうひとつはやはり、メジャーリーグが日本プロ野球を当時のメキシカンリーグのような「脅威」には感じていないからだ。

当たり前だ。

メジャーリーグは、ほとんど無限に世界中から優秀な人材を集めるために「外国人枠」など存在しないし、チームの主力選手の半数以上が外国人選手で占められていようとも、(基本的には)気にしない。

自国以外での決勝トーナメント開催を認めないワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のあり方ひとつとっても明らかだが、アメリカ=メジャーリーグは自国に「世界ナンバーワン」のプロ野球が存在すればそれでいい。

メジャーリーグは日本プロ野球にある種のリスペクトは払ってくれてはいるが、メジャーリーガーの派遣を認めない2020年の東京五輪や、その他の世界選手権などの国際大会へのかかわり方を見ている限り、「外国」を重視していないのは明らかだ。

そういう状況はこれからもきっと、変わらないと思う。

日本プロ野球が、サッカーのプレミアリーグ(イギリス)に対するセリエA(イタリア)やリーガ・エスパニョーラ(スペイン)のような存在にでもならない限り、メジャーリーグにとっての「脅威」になることはないだろう。

日本に「田澤ルール」があって、アメリカに「スチュワート・ルール」がないという事実が、日米のプロ野球リーグの間にある「力関係」を、とても明確にしているー。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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