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野球 コラム 2019年4月22日

【楽天好き】島内宏明、「嫌々」やっている4番でブレイク中

野球好きコラム by 松山 ようこ
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◆「嫌だけれど好き」「本当のことは言わない」

だから、「身体づくりのためにアイスとポテチを食べた」ことは、おおらかに見ると本当のことと言えなくもないが、実はお笑いのネタにするような背景ではなかったことが伺える。

にもかかわらず、そう見せてしまうことに、島内の底知れないたくましさ(?)を覚える。

チームでいじられ役とも言われてきた。17年に4つ下の田中和基がルーキーで入ってくるやいなや、「メンタルの師」と仰いだ(とても仲が良さそうだけれども)。

そうして、島内はチームに欠かせないピースとなり、自分にないものを持っているとあれば、年下からも貪欲に学んできたのだろう。

笑われようと、誰になんと思われようと、プライドも上下関係もなく。さまざまな面で順応し、向上してきたわけである。

キャンプでのある日、個人練習の最後に、黙々と素振りをしていた。見るからに、楽しそうではない。でも、島内は言うのだ。「素振りは嫌いだけれど、好きなんです」。

ちょっと意味がわからなかった。すると、「年を重ねるのって、嫌だけれど好きですよね? それと同じです」と島内。つまり、避けては通れないファンダメンタルなことというのだ。受け容れることで、正しく成長ができるからと。

こうした独自の考えが聞かれるだけに、島内を取材するのはとても面白い。すると、そんな印象を持ったところで、「でも、ぼく本当のことは簡単には言わないですから」と翻す。

「だから、どこまでが本当かちゃんと見極めてくださいね」。思わずこちらの背筋が伸びる。

取材対象者の考えをいかに正確に、誠実に伝えるか。悩んだ末、ありのままに書くことにした。どこまでが本当かはわからないから。それに“島内節”は、そのままでこそ彼らしさが伝わると思うから。

それでも、ともあれ今季1号が飛び出した時の、あのニッコニコの表情は、嘘偽りない本当の笑顔と見たけれども。それに、4番も「嫌いだけれど、好き」なんじゃないかと思っている。

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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