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三菱重工名古屋は1回戦からカナフレックス、JR東日本東北、Honda鈴鹿、東芝を退けてきた。
準決勝の東芝戦は、中日のドラフト3位指名を受けた勝野昌慶が先発。183センチ・89キロと恵まれた体格を持ち、140台中盤の「くせ球」で押す右の本格派だ。
準決勝の勝野は1回表に2四球、2回裏に3四球といきなりに不安定な投球を見せてしまう。しかし、相手の牽制死にも助けられて立ち上がりを凌ぐことに成功。
三菱重工名古屋は2回表一死1・3塁から7番・小卓也が左前タイムリー安打を放って先制。
3回には東芝の1イニング3失策につけ込んで更に2点を奪い、4回もさらに失策で4点目を挙げる。相手の「自滅」に助けられ、楽な展開に持ち込んだ。
6回表には7番・小が無死からソロ本塁打を放ち、スコアは5-0。181センチ・92キロの右打ち大型スラッガーが、準決勝で3打数2安打2打点と殊勲の活躍を見せた。
大型右腕・勝野は被安打6、四死球7と走者こそ出したが、程よい荒れ球で相手打線に狙いを絞らせず、完封勝利を飾っている。
決勝戦は2回戦と準々決勝で好投した右腕・服部拳児、右横手の技巧派・西納敦史らの出番だろうが、勝野の「日本一」の称号を得てプロに進もうという思いも当然あるだろう。チームも日本選手権初優勝をかけて、大一番へ臨むことになる。
平成の社会人野球は、大学出身選手の活躍が目立った。ただ、近年は高卒で社会人球界に飛び込み、指導の密度が濃い環境下で飛躍する選手も増えている。
今回の決勝戦もJFE西日本の河野、三菱重工名古屋の勝野と、高卒で社会人入りした好投手を擁するチーム同士の戦いになった。「平成最後の日本選手権決勝」から、そんなトレンドも見えてくる。
◆第44回社会人野球日本選手権大会 決勝
・11月12日(月)午後5:55 JFE西日本 vs. 三菱重工名古屋
※J SPORTS 1で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信
大島 和人
1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty)
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