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「超越」への挑戦が始まる。6月11日(月)より神宮球場、東京ドームにて開催される第67回全日本大学野球選手権。4年ぶりの出場となる慶應義塾大学は、春としては1987年以来、4度目の栄冠を目指す。
悔しさから成長してきたチームだ。昨春はあと1勝で、全日本への切符を掴みとれなかった。「春を超える」と意気込んで秋はリーグ優勝を達成。その一方、明治神宮大会では慶大らしさを発揮できずに初戦敗退に終わってしまった。
新チームとなり、「日本一」を目標に据えたが、野手は郡司裕也(環3・仙台育英)、柳町達(商3・慶應)以外のレギュラーが卒業。投手でも昨秋最優秀防御率の佐藤宏樹(環2・大館鳳鳴)が出遅れる厳しい船出だった。
その中でチームを引っ張ったのが、昨秋結果を残せず、佐藤らに出番を譲った上級生投手たちだった。
投手のキーマンとして期待された高橋亮吾(総3・慶應湘南藤沢)が開幕の東京大学1回戦で8回無失点と、投手陣が東大戦2試合で1失点。危なげなく連勝スタートを切った。
続く法政大学戦。1回戦を逆転で先勝すると、2回戦では18番を背負いながら秋は未勝利の菊地恭志郎(政4・慶應志木)が好投。7回まで2失点と試合を作り、火消し屋・高橋佑樹(環3・川越東)、抑え・石井雄也(商3・慶應志木)の継投で逃げ切って連勝した。
今季の強さは投手陣だけではない。野手も河合大樹主将(総4・関西学院)や郡司を中心に粘り強い打撃でチャンスを作り、得点してきた。
4連勝で迎えた相手は同じく4連勝(1分含む)の立教大学。1回戦は相手エース田中誠の前に必死に粘るも、点が取れずに敗戦する。しかし、2回戦は河合の4安打の活躍で序盤にリードすると、菊地が6回1失点でリードを守り、対戦成績をタイに戻す。
そして3回戦、1回戦で粘って球数を稼いだことが功を奏したか、疲れの見えた田中誠を攻め立てる。華麗な守備が持ち味のショート瀬戸西純(政2・慶應)がここで逆転適時打。伏兵がバットで田中誠をKOして勝ち点を奪った。
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