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バドミントン コラム 2024年5月24日

別々の道を考えていた「ナガマツ」、悔いの残った五輪へ2人で再挑戦

バド×レポ by 平野 貴也
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■躍進のきっかけは前後逆転プレー、世界を驚かせた大ブレイク

だが、日本B代表に入り、どちらかの長所だけでは世界に通用しないことを感じ始めた2人は、次第に、自分とは異なるパートナーの特長を、ペアの武器として受け入れるようになった。進化が、大きな成果となって表れたのは、東京五輪の出場権獲得レースを翌年に控えてA代表入りを果たした2018年だった。松本は「持ち味や性格が違う分、ないものを補い合えるし、自分が強化しなければいけない部分が分かりやすい。(18年の)世界選手権で、前衛と後衛が入れ替わったところもあって、互いの良さを知った気がします」と話した。
2018年の世界選手権は、日本勢4番手の補欠繰り上がりから世界の頂点に立つ大ブレイクを起こした。それまでは、松本が後衛、永原が前衛。ただ、世界の強豪が相手になると、松本が得意とする一撃の強打が簡単には決まらなくなり、課題だったスタミナ不足に直面した。しかし、立ち位置を入れ替えるプレーが奏功した。体力と継続性のある永原が後ろから粘り強くスマッシュを打ち続け、返球が甘くなったところで、思い切りの良さがある松本が前衛から強烈な一撃を見舞う形が機能した。松本は、永原の粘り強さの価値を知った。同時に、延々と強打を打ち続けても決め切れなかった永原は、世界を相手に点を取れる、思い切りの良い松本のショットがどれだけ貴重であるかを知った。

世界で勝つという目標を見据えて互いを認め、理解し、歩んで来た。集大成の場となるパリの舞台では、東京の悔しさを晴らす。その思いは強いが、松本は「五輪に出るからには、絶対にメダルを持って帰りたい。でも、多分、金メダル…金メダル…となり過ぎると、取りこぼす。前回がそういう感じだったので、あまり金メダルを取りたいとは(事前から)言いたくないと永原にも監督にも話していた」と目標意識や表現の仕方もすり合わせてきたことを明かした。もう一度2人で目指すと決めた五輪。互いの長所を生かし合う連係プレーで、メダルをつかみ取る。

文:平野 貴也
平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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