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古賀太一郎(東京グレートベアーズ)
堂々の目標達成だ。
『大同生命SVリーグ 2025-26』の開幕を前に、クラブが掲げた「ホームゲーム来場者数12万人」を東京グレートベアーズは見事に達成した。
大同生命SVリーグ チャンピオンシップ 2025-26 男子
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準々決勝 第1戦 ジェイテクトSTINGS愛知 vs. 東京グレートベアーズ(05/01)
5月1日(金)午後5:55 J SPORTSオンデマンドでLIVE配信
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準々決勝 第2戦 ジェイテクトSTINGS愛知 vs. 東京グレートベアーズ(05/02)
5月2日(土)午後3:55 J SPORTSオンデマンドでLIVE配信
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準々決勝 第3戦 ジェイテクトSTINGS愛知 vs. 東京グレートベアーズ(05/03)
5月3日(日)午後3:55 J SPORTSオンデマンドでLIVE配信
1試合当たりの平均来場者数も、総来場者数も前年比123.0%と大幅に上回る数字を打ち立てた。有明コロシアムでのサントリーサンバーズ大阪との最終戦にも、9539名が来場。
各会場のアクセスの良さや数々のイベント、大都市東京という地の利はあるが、その分競合するのはスポーツに限らず、様々な娯楽の選択肢がある中で、クラブの設立から4年で着々と掲げられた目標をクリアするのは決して容易いものではなく、クラブや選手の努力の賜物だ。
当然、プレッシャーもかかる。発足時から主将を務めるリベロの古賀 太一郎は「12万人達成」について感想を求められると
「はじめは厳しいんじゃないかなと思っていましたけど、掲げられた目標を達成するために歩んできた。
僕らだけでなく、リルベア(グレートベアーズファン)の皆さんやスポンサーの皆さん、メディアの皆さんのおかげで、やりきれたと思います。フロントスタッフと現場、道筋が見えた時に信用が生まれて、両輪を走らせながら成長するクラブだと思うので、また来年、新たに発表される数字を達成するために、バレーボールも頑張っていきたいと思います」
競技成績に目を向けても、昨シーズンに続くチャンピオンシップ進出を果たし、5月1日から始まるクォーターファイナルでは、昨季に続き、ジェイテクトSTINGS愛知と対戦する。
「12万人」とともに掲げた「チャンピオンシップをホームで」、という目標の達成はならなかったが、一時は3位争いを繰り広げるなど、様々なメンバーが加わり、組み合わせながら長いレギュラーシーズンを戦い抜いた。それもまた、東京グレートベアーズが多くの観客に「見たい」「応援したい」と思わせる要素となっているのは確かだ。
そして年々新たなメンバーが加わる中、外国籍選手も多く、レギュラーシーズンの終盤にはセッターの近藤 蘭丸、アウトサイドヒッターの川野 琢磨も出場機会を増やした。だが、チーム内競争が激化するグレートベアーズの中で、どれだけメンバーが変わろうとも、変わらない「柱」と言うべき存在が古賀だ。
チームに声をかける古賀太一郎
どれだけ多くの観客が埋め尽くす中でも、コートから発する古賀の声はいつでも響く。相手のブロック枚数や次の攻撃予測だけでなく、セッターに向けて、アタッカーに向けて「その選択が間違いじゃない」と背中を押すような声を響かせ、苦しい時もチームをけん引する。
チームを見渡せば、バルトシュ・クレクやヤン・コザメルニク、柳田 将洋など各国代表チームで主将経験のある選手が揃う中、カスパー・ヴオリネン ヘッドコーチも「このクラブのキャプテンは太一郎。そこには絶対的な信頼がある」と言葉にする。
ともにプレーする選手たちからも、圧倒的なリーダーシップやキャプテンシーに羨望の眼差しを寄せられる存在ではあるが、古賀自身はどう考え、振る舞ってきたのか。
強いリーダーシップを見せる古賀太一郎
「バルテックやヤン、柳田、たくさんのキャプテンシーがある中で、みんなが間違いなくそれぞれに勝つためのアイディア、方法を持っているし、勝ち方もチームの形も1つじゃない。
そういう環境の中で、改めて強く思ったのは、どれだけコミュニケーションを取って強固な関係性をつくれるか。よかれと思って行動しても、そこに誰かがついていかなければ何も成し遂げられない。たとえそれが正解だろうと不正解だろうと、どういう方向へ進んでいくかというのが大事で、今シーズンは特に模索しました。
強いリーダーシップを持った人だから成し遂げられるわけじゃなく、その人を中心にして、誰かがフォローしていくのがいいのか。それとも3~4人が中心になって引っ張っていくのがいいのか。
いろんな形があるけれど、大事なのはどれだけコミュニケーションを取れるかが、強いチームをつくるためのキーであり、僕自身も毎年、トライ&エラーを繰り返しながら。毎年メンバーも代わる中で、アプローチを変えながらやっています」
今でこそ、若手選手からも国際舞台での豊富なキャリアを持つ選手たちからも慕われる、絶対的な信頼と存在感を放つキャプテンの古賀だが、自身が若手の頃は所属した豊田合成トレフェルサ(現・ウルフドッグス名古屋)では出場機会が得られず、選手としての成長を求め、フィンランドやフランス、ポーランドでプレーする機会を得て、一歩ずつ、自らのキャリアを積み上げてきた。
2020年には東京グレートベアーズの前身である、FC東京に加わったが、2021年にはアキレス腱断裂という大けがに見舞われ、手術も敢行し、クラブの活動休止も経験した。
チームのディフェンスを支える古賀太一郎
最初からすべてがうまくいくわけではない。だが、諦めなければ道は拓ける。主将として、選手として様々なトライ&エラーを重ねながら、たとえ失敗してもまた次に視点を切り替え、ボールを追い、声で鼓舞し、勝利へと導いて行く。
「声を大きく出すのが疲れる選手もいるかもしれないですけど、(自分にとっては)ポジティブなエネルギーなので。練習だけでなく試合ではファンの方々と一緒につくりあげていく。それも必要なことなので、変わらず取り組んでいきたいです」
やるべきことを、1つずつ。両チームのサポーターの声がぶつかり合う岡崎で、大きく響き、支配する。古賀の『声』にも注目だ。
文:田中夕子/写真:SV.LEAGUE
田中 夕子
神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、月刊トレーニングジャーナル編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。WEB媒体、スポーツ専門誌を中心に寄稿し、著書に「日本男子バレー 勇者たちの奇跡」(文藝春秋)、「高校バレーは頭脳が9割」(日本文化出版)。「夢を泳ぐ」「頂を目指して」(徳間書店)、「絆があれば何度でもやり直せる」、凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること」(カンゼン)など、指導者、アスリートの著書では構成を担当
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