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バレーボール コラム 2026年4月30日

ウルフドッグス名古屋主将、山田脩造が頂点へ向けて果たす役割

SVリーグコラム by 田中 夕子
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山田脩造(ウルフドッグス名古屋)

ウルフドッグス名古屋の前身、豊田合成トレフェルサに山田 脩造が入団してからこの4月で11年が過ぎた。福岡大大濠高校在学時は、柳田 将洋やビーチバレーボールに転身した池田 隼平とともに世代を代表するエースとして名を馳せた。

大同生命SVリーグ チャンピオンシップ 2025-26 男子

日本体育大学でもエースとして活躍し、Vリーグでプレーする選手となってからも山田の武器と言えば攻撃力。

そんな印象が強く残るせいか、今季、キャプテンとしてチームをまとめる立場に就いただけでなく、サーブから後衛のローテーションで投入される、いわば『守備固め』とも言うべきポジションを担っている姿を見るのは実に新鮮だ。

入社間もない頃、先輩リベロにつきっきりでサーブレシーブの指導を受けている姿を見た記憶も残るだけに、正直に言えばかなり感慨深いものがある。山田自身も同様に「僕も驚きです」と笑いながら口にした。

サーブを打つ山田脩造

「若い頃はむしろ逆で、前(前衛)3つで入ることが多かったし、どちらかと言えば点数を取ることに重きを置かれていたと思うので、役割も変わって、その時その時でこれをやって、あれをやって、といろいろ果たすべきものがある中で、難しさもあります。

でも、個人のプレーヤーとしては、自分の良さを出し続けたい、出たいというのもありますけど、チームを助けるという意味ではいろんなポジション、役割を任せられるのは誇らしいこと。頑張りたいな、と思ってプレーしています」

昨シーズンと同様に、チャンピオンシップのクォーターファイナルをホームの『エントリオ』で戦う権利を得た。昨年末の天皇杯でも優勝を飾り、強いウルフドッグスのイメージは今年も変わらずあり続けるが、1つ1つの試合をたどれば「波が大きいシーズンだった」と山田は言う。

SVリーグに変わり、毎年メンバーが変わるのは珍しいことではないが、昨シーズンチームにとって大黒柱でもあり、抜群のリーダーシップも備えたニミル・アブデルアジズの退団は、大きな影響を与えていたのも事実だと山田は明かす。

「引きずるのはよくないと思うんですけど、僕たちも彼の大きさを感じながら日々過ごしていたこともあります。プレーで貢献してくれただけでなく、リーダーシップも伴っているので心に響く。

とても大きかったのは確かですけど、でも彼はもういないので。それぞれが自分のプレーにフォーカスするしかないし、バレーのスタイルも違う。自分たちがいかに安定していいパフォーマンスを発揮できるか、というところに今は集中しています」

スパイクを打つ山田脩造

崩れても最後に大砲へ託すバレースタイルではなく、今季はチームとして機動力や速さを活かした攻撃に取り組んだ。

うまくいくことばかりではなく、崩れたまま立て直せず、連敗が続いた時期もあるが、そんな時に「チームを束ねる存在だった」と山田が挙げるのが、セッターの深津 英臣とゲームキャプテンを務めるリベロの市川 健太だ。

「オミさんはベテランで試合にもずっと出続けている。代表歴もあるし、パナソニックでも長年プレーして、いろいろな経験をしてきた選手なので、チームが苦しい時には先陣切ってコートの外も中もまとめてくれる。

市川も年齢は若いですけど、コートでキャプテンとして役割を果たしてくれているし、彼も責任もって『自分がこのチームを引っ張っていきたい』と言ってくれるので、すごく頼もしい。

後輩だから、先輩だからというのは一切関係なく、みんなでチームをつくって、まとめていければよりいいチームとして戦うことができると思います」

チームでの立ち位置も変化した山田脩造

とはいえ周囲を見渡せば、若い選手も増えた。「いつまでも若手のつもりでいたので、自分の立ち位置にびっくりする」と笑うが、劣勢時に投入された時の頼もしさや、サーブや1本のレシーブから「変えてやる」と気迫あふれるプレーは、チームに勇気を与える起爆剤にもなる。

上位争いばかりではなく、勝てない時代や、出られない立場を何度も味わってきた今の自分だからこそ、できることは何か。

「一気にベテランになった感はありますけど、僕のキャラクターは変わらないし、和気あいあいやるところはやって、やるべきところはしっかりと。若い選手たちも責任感を持ってプレーしているし、バレーボール選手として生活できているので、いいバランスで、臨んでいきたいです」

目指す頂へ向けて。たとえどんな場面、どんな役割でも仕事を果たす。その準備はできている。

文:田中夕子/写真:SV.LEAGUE

大同生命SVリーグ 2025-26

田中夕子

田中 夕子

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、月刊トレーニングジャーナル編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。WEB媒体、スポーツ専門誌を中心に寄稿し、著書に「日本男子バレー 勇者たちの奇跡」(文藝春秋)、「高校バレーは頭脳が9割」(日本文化出版)。「夢を泳ぐ」「頂を目指して」(徳間書店)、「絆があれば何度でもやり直せる」、凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること」(カンゼン)など、指導者、アスリートの著書では構成を担当

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