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フィギュア スケート コラム 2022年4月5日

すべてを超越し、アリーナを天上の至福で満たしたガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組「キャリアの中で最も美しい大会でした」 | ISU世界フィギュアスケート選手権2022 アイスダンス レビュー

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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世界選手権2022 アイスダンス メダリスト

世界選手権2022 アイスダンス メダリスト

なにひとつ欠けることのない、永遠の栄光。五輪チャンピオンとして、母国フランスでの世界選手権で、ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組が人生5度目の頂点に上り詰めた。自らの祝宴に詰めかけた多くの観衆の前で、すべてを超越し、アリーナを天上の至福で満たした。

「キャリアの中で最も美しい大会でした。信じられないような後押しを感じ、鳥肌が立つほど感動したのは、観客のみなさんのおかげです。言葉になりません」

激しいワッキングで観客を熱狂させたリズムダンス(RD)「メイド・トゥ・ラヴ」も、まるで美術館から飛び出してきたようなフリーダンス(FD)「エレジー」も、可能な限り最高の得点で称賛された。いずれのエレメンツも高いレベル判定に、+4.5以上のGOE出来栄え点が加算された。また9人のジャッジが5つの項目を採点する演技構成点では、つまり全部で45の数字が並ぶうち……10点満点がRDでは25、FDでは36にも上った。

現行の採点方式ではRDでは自身7度目(前方式も加えると8度目)の、FDでは6度目(13度目)の、そしてトータルでは7度目(13度目)の歴代最高得点更新だった。もはや完璧という言葉では足りないほどの、絶対の極地。

「もはや私たちはメダルのために戦ってはいませんでした。もちろん選手として、出るからには勝ちたいという思いはありましたが、それが最も大切なゴールではなかったんです」

人生をかけて追い求めてきた五輪金メダルを手に入れたパパダキス&シゼロン組は、いまや得点や順位という数字から解き放たれ、純粋なる美と喜びの伝道師と化していた。

「素晴らしい気分です。氷の上で心からの喜びを感じましたし、あらゆる瞬間を楽しみました。リラックスして演じられましたし、この世界選手権で最高の演技を見せられたことを誇らしく思います」

開催国フランスにとっては、大会最後の種目で、待ち望んだ唯一のメダル獲得となった。また開催国の選手が世界選金メダルを獲得するのは、アイスダンスとしては2005年以来17年ぶりだった。

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