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すべてを超越し、アリーナを天上の至福で満たしたガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組「キャリアの中で最も美しい大会でした」 | ISU世界フィギュアスケート選手権2022 アイスダンス レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部「表彰台へ戻ってくるまでの道のりは、決して簡単ではありませんでした。でもこの長い旅に出て、多くのことを学んだことは、運命だったようにも感じています。前回表彰台に上がった時と比べて、私たちは驚くべき変化を遂げました」
チョック&ベイツ組が、長い時をかけて、表彰台の居場所を取り戻したのだとしたら、シャルリーヌ・ギニャール&マルコ・ファッブリ組は、長い時をかけて、表彰台の足元へとたどり着いた。11年前の初出場19位から、ほんの少しずつ、しかし確実に順位を上げた。そして2年間大切に育ててきたFD「つぐない」を演じる最後の機会に、ついに自己最高4位にまで達したのだ。「まだまだ進歩を感じられるからこそ、次への意欲が湧くのです」と、32歳&34歳の大ベテランは、来季へ向けて再スタートを切る。
前回メダリストのパイパー・ギレス&ポール・ポワリエ組は、今回は5位で大会を去った。ただ五輪で納得の行く演技が出来なかったというFD「長く曲がりくねった道」を、満足の行く形で演じきり、美しい形でシーズンを締めくくれたことに2人は満足する。……残念なことに、他のカナダ組2組がそれぞれ9位と11位で終えたため、来シーズンのカナダは13年ぶりに世界選手権アイスダンスの出場枠を「2」に減らした。
一方で昨大会7位で英国に2枠をもたらした若きライラ・フィアー&ルイス・ギブソン組は、今年はさらにもう1つ順位を上げるとともに、フィアーの妹組が初出場17位と健闘し、2枠をきっちり守りきった。またオリヴィア・スマート&アドリアン・ディアス組がひと桁台7位に食い込み、長年2組が1枠を競り合ってきたスペインに、ついに2枠を持ち帰った。
結成わずか2年で世界の大舞台まで駆け上がった村元哉中&高橋大輔組は、16位で躍進のシーズンを締めくくった。
RDはツイズルにミスがあり、FDは今大会に向け入れ替えたというローテーショナルリフトが乱れた。それでも世界トップレベルのカップルが集結した今大会で、RD「ソーラン節」はずば抜けた独創性で絶賛された。また2年越しのFD「ラ・バヤデール」では、ミスをしたリフトを除けば、コンビネーションスピンやリフトといった2人の共同エレメンツはどれも最高レベル4の評価を受けた。もちろんRDの失敗は繰り返さず、短い会期中でさえ進化を続けた2人は、FDのツイズルは両者レベル4でしっかりとまとめた。
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