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フィギュア スケート コラム 2020年2月14日

レビュー:ISU四大陸選手権2020アイスダンス

フィギュアスケートレポート by ウェイ・ション
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3位 マディソン・ハッベル/ザカリー・ダナヒュー(アメリカ)

「今シーズンのパターンダンスはフィンステップだとわかったとき、前から滑りたかったマリリン・モンローの曲に即決した」と本人が話したように、赤いドレスにクラシックな髪型をして、RDを滑ったときのハッベルは、まるでハリウッドの黄金時代の映画から出てきた大女優のようだった。一方、ダナヒューは彼女に魅了された役で、二人のダンスにはまさに大人の魅力が溢れていた。それだけでなく、ステップが正確で、リフトもエフォートレスに見えたこの演技は、RDで一番高い技術点を獲得し、1位についた。

しかし、RD後の記者会見でハッベルの「アイスダンスはすでに極めた完璧さが求められる時代に突入した」とのコメントは、まさにFDの成り行きを言い当てた。映画「アリー/スター誕生」のストーリーを再現した2人の演技は、決して悪くはなかった、いや、どちらかというとなかなか素晴らしかったが、ツイズルとワン・フット・ステップシークエンスでレベルの取りこぼしにより、技術点に大きな損が出てしまい、上位2組と差が開いた。激戦の中、総合得点が3位に落ちた。FD後の記者会見で、ハッベルは演技を振り返って、「私たち2人ともパワフルなスケーターで、映画の主人公にすごく共感し、彼らのロックスターならではの豪快さや放浪のライフスタイルを表現したかった。でも力が入りすぎて、一瞬コントロールできなくなってしまった」と、ミスについて説明した。一方、表情はまだがっかりしているように見えたが、ダナヒューは「自分の実力はこれだけじゃないとわかっているので、今大会で見つかった課題をしっかりと解決し、世界選手権で最高の演技を目指したい」と前向きな姿勢を見せた。

上位3組の演技、どれも見どころいっぱいで見逃せないが、チーム・ジャパンの演技もぜひ見ていただきたい。全日本王者の小松原美里/ティム・コレト組はRDでは最後のツイズルで少しミスが出た以外、他のエレメンツをしっかりと実行し、まとまった演技でシーズンベストを更新した。FDは(世界選手権のフリー進出が懸念される中)「今季最後のフリーになるかもしれないので、自分ができるベストな演技を届けたい」と決意を抱きながら滑りきった結果、FDもシーズンベストを更新した。ぜひこの勢いに乗って、世界選手権でFDへ進めるように頑張ってほしい。

今季新しく結成された深瀬理香子/張睿中組は、カップルとしてISUチャンピオンシップ大会への初出場を迎えた。新しい組にしては、2人の相性がとても良く、表現力も優れていた。もちろん、技術的にまだまだ足りていない部分があるが、2人の演技に大きなポテンシャルを感じさせた。この新しいカップルの未来を、ぜひ見守っていきたい。


文:ウェイ・ション
代替画像

ウェイ・ション

中国広東省出身、早稲田大学アジア太平洋研究科を卒業。 コンサルタントを勤めながら、フリーランスのジャーナリスト・通訳として活動。数々のフィギュアスケート国際大会で記者会見の通訳を担当する経験があり、昨シーズンから国際スケート連盟ホームページの選手フィーチャーインタビュー・記事も執筆。趣味はフィギュアスケートの各種記録、データを覚えること。

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