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マディソン・ハッベル/ザカリー・ダナヒュー組
3位は2年連続表彰台に乗ったマディソン・ハッベル/ザカリー・ダナヒュー組。涙に終わった四大陸の悔しさを一掃し、リズムダンス、フリーダンスともノーミスの演技を揃え、しかもエレメンツでは全部レベル4が取れ、高いGOEをも稼いだ。特筆すべきのは、四大陸で振付が無効と認定されたフリーダンスの「ロミオ アンド ジュリエット」をところどころ直して、新しいものをまた入れた。よって、グランプリファイナル、全米選手権、四大陸、そして今大会で見せたフリーの演技はなんとそれぞれ違うものとなり、本当に見比べてみたい。
続いて4位はアレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン組。リズムダンスでは音楽とぴったり合う振付が印象的、フリーダンスはブルースロックに合わせて色気のある演技を見せた。今大会の重圧の中で出したこの素敵な演技を見て、世界ジュニア王者から大人のトップダンサーへと成長したなぁと改めて思った。
ロシア勢の台頭を強く感じた一方、世界選手権で9年連続5位入賞を達成したベテラン、ケイトリン・ウィーバー/アンドルー・ポジェ組と、7年連続トップ7に入った、6位のマディソン・チョック/エヴァン・ベイツ組の凄さも改めて感じた。特にウィーバー/ポジェ組が観客を自分の世界に引き込む感情たっぷりの表現力、そして「チョクベイ」がリズムダンスで作った緊張感とチョックが魅せた妖艶さは、やはりベテラン選手だからこそできるではないだろうか。技術面だけでなく、彼らの表情や表現にもぜひ注目してほしい。
7位のパイパー・ギルス/ポール・ポワリエ組と8位のシャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファッブリ組は、残念ながら、ちょっとしたレベルの取りこぼしと一瞬の動きの不安定さで上位に付けなかった。でもギルス/ポワリエ組のフリーダンスは本当に芸術品のように巧妙なプログラムだし、ギニャール/ファッブリ組の「ラ・ラ・ランド」はいつくかの映画のシーンを再現した面白いプログラムで、どちらも見逃せない。
日本代表の小松原美里/ティム・コレト組はリズムダンスで21位につけ、残念ながら目標としていたフリーダンスへの進出が叶わなかった。フリーまではあと1点足りなかっただけので、ぜひこの悔しさをバネに来年さらなる成長を遂げて、夢を実現できるように願いたい。
ウェイ・ション
中国広東省出身、早稲田大学アジア太平洋研究科を卒業。 コンサルタントを勤めながら、フリーランスのジャーナリスト・通訳として活動。数々のフィギュアスケート国際大会で記者会見の通訳を担当する経験があり、昨シーズンから国際スケート連盟ホームページの選手フィーチャーインタビュー・記事も執筆。趣味はフィギュアスケートの各種記録、データを覚えること。
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