ラグビー愛好日記

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このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

2018年09月14日

サントリー対神戸製鋼の結果&カーターのコメント

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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9月14日は、金曜ナイター、サントリーサンゴリアス対神戸製鋼コベルコスティーラーズの試合を取材した。午後7時30分のキックオフにもかかわらず、午前中からお客さんが並びはじめ、キックオフ後も続々とお客さんがやってきた。最大の要因は神戸製鋼でダン・カーターが先発したからだ。カーターのキック、パスの一つひとつに歓声が上がった。

先制したのは神戸製鋼だった。前半3分、自陣10mライン付近でサントリーのボールをターンオーバー。ワイドに展開すると、FLグラント・ハッティングがバックスのようなスピードで抜け出し、タックルを受けながらワンハンドでWTB山下楽平へ。左中間への先制トライとなる。カーターのゴールは外れ、5-0。8分にはカーターが22mライン右中間のPGを決めて8-0。その後はサントリーも連続アタックで攻め込み、SO田村煕がPGを決めて、8-3。17分には神戸製鋼がCTBリチャード・バックマンのトライ、カーターのゴールで15-3とリードを広げる。

神戸製鋼は22分にもサントリーの連続アタックを止め続け、ボールを奪うと素早くボールを動かし、右タッチライン際を山下楽平が抜け出し、カーターにつないでトライ。20-3とした。カーターがPGを追加して、23-8とした25分過ぎからは田村に代わって投入されたSOマット・ギタウがサントリーのアタックをぐいぐい前に出し、36分、ギタウのパスを受けたCTB梶村祐介が、タックラーをずらしながらWTB尾崎晟也へ。ゴール左隅にトライをあげて、23-8とする。ギタウの投入について、サントリーの沢木敬介監督は「点差をつけられていたので、何かを変えなければいけなかった。田村が悪かったというわけではない」と説明した。

後半の立ち上がりが勝敗を分ける時間帯だったが、神戸製鋼の攻勢は続いた。2分、攻め込んだゴール前のラックから交代出場のWTB児玉健太郎がトライ。30-8とする。サントリーもそのまま勢いのは飲み込まれない。14分、FB松島幸太朗が一対一の状況でタックラーを抜き去ってトライをあげ、30-15と迫る。しかし、サントリーは自陣で手痛いペナルティーを犯し、カーターがPGを決めて33-15と再び突き放す。22分には、CTBアダム・アシュリークーパーに代わってSOイーリ ニコラス、SH日和佐篤に代わってアンドリュー・エリスを投入。クルセイダーズ、オールブラックスでチームメイトだったエリスとカーターがピッチに立つ、ファンにはたまらない状況に。サントリーも反撃するが、神戸製鋼のディフェンスを破れない。33分、ラインアウトからギタウが縦を突き、梶村につないで、交代で入ったばかりのWTB塚本健太にパスが渡ってトライ。33-20としたが、サントリーの得点はここまで。カーターがもう1PGを加えて、36-20とし、ノーサイドとなった。

カーターの存在感が秩父宮ラグビー場を異様な興奮状態に包み込んだ戦いだった。敗れたサントリーの沢木敬介監督は、「神戸製鋼もパッションがあった。これで自分たちも強くなる。次は必ず勝ちます。練習します」と潔かった。カーターについて問われると次のように答えた。「素晴らしい教科書が日本に来た。ラグビーをしている子供たちにも手本になる。日本ラグビーにとってプラスです」。流大キャプテンも「まずは神戸さんにおめでとう、と言いたい」と話しはじめ、カーターについてはこう言った。「常にオプションが2、3個あり、体を正面に向けてプレーのも上手い。こちらも迷います。体を当ててみて、簡単には倒れないと思いました。すべてにおいて素晴らしい選手です」と称賛した。

勝った神戸製鋼のデーブ・ディロンヘッドコーチは「勝つことができて嬉しいです。サントリーはクオリティーの高いチーム。次に対戦するときはさらにクオリティーを上げてくるサントリーと戦わなくてはいけませんが、まずはこの勝利を喜びたいと思います」とコメント。橋本大輝ゲームキャプテンは、「僕がプレーした試合で、(秩父宮ラグビー場に)こんなにお客さんが入ったのは初めてです。チケットも完売したんですよね? ダン・カーター、すごいな(笑)」と報道陣を笑わせた。※実際には、自由席は少し残り、観客数は、17,576人だった。

そして、最後に会見場にダン・カーターがやってきた。「チームにとっても私にとってもスペシャルな試合になりました。チャンピオンチームに対して大きなチャレンジでした。個人的にはやっとトップリーグの試合に出られて嬉しく思っています。多くの観客が集まってくれたのも嬉しかったですね。マンオブザマッチは、誰が選ばれてもおかしくなかった。チームメイトに感謝の気持ちを伝えたいです」。

カーターは本当に正直に語る。「約4か月ぶりの試合で、緊張していました。最初のキックを外しましたが、良いスタートを切りたいというプレッシャーがあって思うように行きませんでした。本当は80分プレーすることになるとは思っていなかったのですが、最後は雨が降って少しゲームのスピードが落ちたので助かりました」などなど。カーター選手はこの試合で、1トライ、2ゴール、4PGの21得点をあげた。今後も観客を楽しませてくれそうだ。

■トップリーグ2018-2019第3節・金曜の結果
◇東京・秩父宮ラグビー場
サントリーサンゴリアス●20-36◯神戸製鋼コベルコスティーラーズ(前半8-23)

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