ラグビー愛好日記

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このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

日記 2015年05月05日

ワールドユース交流大会の様子

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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201505053

5月5日は、福岡県宗像市のグローバルアリーナで開催されている「サニックスワールドラグビーユース交流大会2015」の取材だった。この様子は、5月21日、18:00〜19:00の予定で、JSPORTS 1で放送される。単独高校による世界唯一の国際大会である大会は今年で16回目。4月29日に開幕し、5日、決勝トーナメント準決勝などの注目カード、そして、それぞれの順位決定戦が行われ、本日と明日で参加16チームすべての順位が決まる。

201505054

トップ8トーナメントに残った日本の高校は、御所実業、京都成章、常翔学園の3チーム。残念ながら準々決勝で敗れたが、京都成章が過去2度準優勝の実績があるトルロ・カレッジ(イングランド)に15-20で食らいつく健闘を見せた。5日の第1試合では、京都成章は、御所実業と対戦し、キャプテンのCTB本郷、WTB岡田を軸にBKでディフェンスを崩して前進し最後はモールでトライを奪うパターンで3連続トライをあげるなど、立ち上がりから御所実業を圧倒した。御所実業も後半は盛り返したが、34-24で京都成章が勝利し、明日の5、6位決定戦に進んだ。御所実業は、6日、7、8位決定戦で常翔学園と対戦することに。

準決勝は海外チーム同士の対戦。まずは、南アフリカのボール・ルース・ジムナジウムがトルロ・カレッジを圧倒。SOダミアン・ヴィレムセが、しなやかなランニングで防御を翻弄し、WTBニコ・レナードが何度も大幅ゲインでトライを奪った。この高校は現在の南アフリカで最強と目されるチームで、完全に優勝を狙って参加している。パス、キャッチのスキルも飛び抜けており、明日の決勝戦でも優位なのは間違いない。OBには、神戸製鋼のアンドリース・ベッカーらがいる。

201505051

準決勝第2試合は、ニュージーランドの昨年度の高校王者スコッツ・カレッジと、オーストラリアのブリスベン・ボーイズ・カレッジ。こちらはスコッツ・カレッジ優位の下馬評を覆して、ブリスベンがキックオフ直後から激しい気迫で立ち向かい、ブレイクダウンで圧力をかけ、しつこい組織ディフェンスで、34-8と快勝した。ブリスベンのSHクリス・ベレビスは、まるで同国代表のウィル・ゲニアのよう。170㎝という小柄ながら、何度も密集サイドをすり抜けたほか、タックルも堅実でプレースキックの飛距離も出る。将来、スーパーラグビーは間違いなさそうな選手である。敗れたスコッツ・カレッジの選手の何人かの選手が泣いていた。5年連続でニュージーランドの高校が優勝していたのだが、これで記録は途切れたことになる。

明日の決勝は、南アフリカ対オーストラリア、3位決定戦はイングランド対ニュージーランドということになった。

追記◎試合終了後、JSPORTSの番組内の企画で、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、イングランドの各チームのキャプテン、そして、東福岡の服部綾(はっとり・りょう)主将、常翔学園の金澤功貴(かなざわ・こうき)主将の座談会の収録をした。金澤主将は、海外チームの歓迎と感謝の気持ちを伝えるコメントを英語で準備して来て披露していた。服部、金澤両主将が持っているのは、「ラグビーとは?」という質問の答え。金澤君は「生きがい」と書き、「ラグビーで怪我をしてしまったけど、僕を支えてくれるのはラグビーの仲間。2019年のワールドカップに向けて、僕ら高校生もラグビーを盛り上げたいです」と話した。その言葉に感銘を受けた。

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