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29-24。
両チームの得点、その点差。好ゲームだったことは、並ぶ数字を見ただけで疑う余地はない。
9月5日にヨハネスバーグのFNBスタジアムでおこなわれた『Rugby’s Greatest Rivalry』の中の第3テストマッチには、8万5967人のファンが集まり、スタジアムは南アフリカ代表の勝利に熱狂の声が渦巻いた。
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全8戦のツアーは、9月12日にアメリカのボルティモアでおこなわれる最終戦、第4テストマッチまで続く。しかし、南アフリカの地で戦う3つのテストマッチの最終戦だ。1勝1敗で迎えたその決戦で、ダークグリーンの大男たちはニュージーランド代表を砕いた。
スタジアムのビール売り場には、想像を絶する人たちが並んだとの情報も入っている。
先制点はオールブラックスが挙げた。前半10分、敵陣ゴール前のラインアウトからのアタック。スローイン後のHOアサフォ・アウムアはラインアウトジャンパーからのボールを受けると、左に膨らみながら前進し、トライライン直前で相手とクラッシュ。発生したラックからすぐにNO8アーディ・サヴェアがボールを持ち出してインゴールに入った。
電光石火。黒衣軍のトライはいつも、複雑でなく、基本プレーを精度高く、高速で連続させることで実現する。SOルーベン・ラヴのコンバージョンキックも決まり7点を先行した。
この試合で生まれたトライは、両チームとも4つずつ。それぞれ、強みを出して挙げたものばかりだった。お互いに一歩も引かぬ覚悟があるのに、武器の出し方に違いがあるから観る者を楽しませてくれる。
南アフリカ代表が前半20分に挙げたトライは、CTBダミアン・デアレンデの力強さが印象深かった。フェーズを重ねたあとの攻撃でボールを受けた背番号12は、タックラーを強烈なハンドオフで弾き、WTBカート=リー・アレンゼにラストパスを送った。
前半36分過ぎには、トライライン前のスクラムを押し切ってペナルティトライも得ている(そのエリアに至るまでのプレー、PRオックス・ンチェのトライや、顎を骨折したFBチェスリン・コルビの代わりに前半9分から出場したマニー・リボックの走りにも注目を! さらに黒衣側の粘り強い防御も驚異的)。
オールブラックス 南アフリカ遠征 ラグビー グレイテスト・ライバルリー・ツアー 2026 テストマッチ第3戦
【ハイライト】南アフリカ vs. ニュージーランド
オールブラックス、NO8サヴェアが前半25分に奪ったこの日2つめのトライにはスピード感があった。左サイドを崩し、WTBリロイ・カーターがトライラインに迫った後のラックから、またも背番号8が高速の持ち出しを見せて5点を追加してみせた。
12-12で入った後半は、オールブラックスが15分にWTBウィル・ジョーダンのトライで勝ち越すも、その後は勝負どころで南アフリカ代表が力強いプレーを見せて勝利を引き寄せた。
17分のCTBジェシー・クリエルのトライは、鍛え抜いた肉体でタックルを振りほどき、走り切ったものだった。
J SPORTS 放送情報
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ラグビー グレイテスト・ライバルリー・ツアー 2026 オールブラックス 南アフリカ遠征 テストマッチ第4戦 南アフリカ vs. ニュージーランド(09/12)
放送日時:2026年9月13日(日)午前 5:40 ~ J SPORTS 1
圧巻は、19-17と南アフリカ代表の2点リードで迎えた後半25分頃のプレーだ。そこには、これまで見たことがなかったようなオールブラックスの姿があった。
ダークグリーンのジャージーは、左ラインアウトから攻める。オールブラックス陣の22メートルライン内に少し入ったところから、HOのマルコム・マークスがボールを投げ入れた。
モールを組み、勢いよく前に出た南アフリカ代表。大男たちの塊は、それぞれの足がまるでブルドーザーのキャタピラのようにしっかり地面を噛み、力強く進んだ。
フィニッシュ直前には漆黒の男たち同士のバインドを引きちぎり、最後は、ボールを抱えて舵取りをし続けた背番号2が、ゴールポスト下に飛び込む。約25秒。ファンの歓声はどんどん大きくなっていった。
コンバージョンキックも決まり、南アフリカは26-17とリードを広げる。さらに、その4分後にはPGも追加し、失点は試合終了直前の7点だけだった。自国内実施の3テストマッチに勝ち越して、語り継がれる勝利を手にした。
両チームに負傷者が何人も出る激しい80分だった。官軍の将、ラッシー・エラスムス ヘッドコーチも、ハーフタイムの選手たちの様子を「息を切らしていた」と語っている。
ワールドランキング1位、2位のトップ・オブ・トップの両チームが、最初から最後まで目を釣り上げて戦ったのだから、観戦者が惹き込まれて当然だった。
文: 田村 一博
田村一博
前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。
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