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サクラフィフティーンの新たな旅が始まる。
3年後の2029年ワールドカップでベスト8を目指す女子日本代表(サクラフィフティーン)が、新体制発足後の初陣を迎える。
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日本 vs. フィジー(09/04) 女子日本代表テストマッチ ラグビー JAPAN RUGBY CHALLENGE MATCH 2026【先行】
配信日時 : 2026年9月4日(金)午後4:45 ~
舞台は9月4日(金)の福岡・JAPAN BASE。17時キックオフで対峙する相手は女子フィジー代表。サイズと身体能力に優れる世界ランキング13位の強敵だ。
同ランク11位のサクラフィフティーンの新指揮官は北川俊澄氏。トヨタ自動車や日野でプレーした日本代表43キャップの鉄人ロックだ。
関東学院大学の黄金期メンバーでもある北川氏は、YOKOHAMA TKM(FWコーチ総監督補佐)や女子日本代表(FWコーチ)で女子チームの指導に携わってきた。
女子日本代表を7季率いた功労者のレスリー・マッケンジー氏は、スペイン代表からグループステージ1勝を挙げた2025年W杯後に退任。北川氏はHC代行を経て、今回正式にバトンを受けた。
北川HCは、新体制のキーワードは『サクラ・ファースト』であると語った。
「『サクラ・ファースト』の意味は『誇り』と『信頼』と『挑戦』です」
「『誇り』は桜のエンブレムにしっかりと誇りをもって、全員がグラウンドでプレーするというところ」
「『信頼』は、新しいスタッフ、選手がお互い信頼し合ってテストマッチに挑むこともそうですし、また、我々とファンの皆さんで信頼関係を築いて、より多くの方に応援してもらうことです」
「最後の『挑戦』ですが、今までの強みは残し、さらに新しいものを積み上げていって、2029年にベスト8に挑むというところです」
その「さらに新しいもの」の一つは、ジャパンラグビーの特性とされるスピードだろう。
ディレクターオブラグビー(DOR)である有水剛志氏は、7年間のマッケンジー体制で「セットピース、パワープレー、フィジカル」のレベルアップを評価。その上で、攻守のスピードを上乗せしたいという認識を示した。
初陣となる金曜日のフィジー戦についても、北川HCは「速いラグビーをするために準備をしてきました」と意気込みを語った。
「速いラグビーをするために、いろんなスポットコーチに参加してもらい『いかにスキルや体の動きを高めていくか』を重視してトレーニングしてきました。チームとして良いスタートが切れています」
「(フィジー戦では)やってきたことをどこまで出せるか。『ファストラグビー』をテーマにやっていきたいと思います」
ジャパンラグビー本来のお家芸でもあるアタックのテンポ。そして、ディフェンスを押し上げるスピード。様々な局面で『ファストラグビー』をテーマとしたゲームを披露したい。
北川HCが会見で言及したコーチ陣は豪華だ。
アタックコーチの藤森啓介氏に加え、サンゴリアスのアシスタントコーチである青木佑輔氏、ラインアウトスローなどを専門領域とする元スピアーズの杉本博昭氏。
アタックコーディネーターに文字隆也氏。そして年代別代表にも長年携わる世界的スピードコーチの里大輔氏。スピードをアップデートする専門家が携わっている。
女子日本代表の今年のメイン大会は、2023年新設の国際大会、女子世界トップ12による「WXV Global Series」(9月12日~10月31日)だ。今回のフィジー戦は本大会へ向けた強化の意味合いもある。
そんなサクラフィフティーンの初陣メンバーを見てみると、主将を務めるSH津久井萌(47キャップ)、CTB古田真菜(41キャップ)などお馴染みのメンバーがいる一方、ノンキャップの3名も名を連ねた。
背番号6は最年少18歳のFL浅利那未。ブレイクダウンスキルにこだわる関東学院六浦で磨いたハードワークが武器で、アタックセンスも光る。そしてユーティリティ性の高いWTB西舞衣子。背番号23はフィニッシュ能力の高い角川穂乃花。中学時代に空手で全国5位になった経歴を持つ。出場すれば初キャップとなる3名に注目したい。
なお今回の招集メンバーには、ゴール前のピック&ゴーでトライを量産する齊藤聖奈、図抜けたスキルを持つ大塚朱紗らが選抜されていないが、これは「面談の上」(有水DOR)という。いずれにせよ今回出場機会を与えられたメンバーの活躍に期待したい。
相手となる女子フィジー代表との対戦成績は5勝1敗だ。2年前に敵地で15-24で敗れている。
要注意は平均身長179センチのバックファイブ。183センチのFLヌニア・ダウニモアラ(24キャップ)、NO8アルフレダ・フィッシャー(15キャップ)など突進力のあるキャリアーが多い。
まずは出足の鋭いディフェンスで、スピードに乗らせる前に相手の大型キャリアーを止めたい。
バックスでは、SOヴァラニセセ・ンゴロはスキルに加えてランスピードもあるが、代表2キャップの21歳で経験豊富とは言えない。ここでも出足の鋭いディフェンスが心理的な圧となるはずだ。
そして女子日本代表はアタックにおいても『ファストラグビー』を披露できるか。ハーフ団は横河武蔵野アルテミ・スターズのチームメイトであるSH津久井萌、SO林かんな。セットピースをセットするスピードにも着目してみたい。
チームはまだトライ&エラーの段階のはず。まずは思い切りのいいアタック、ディフェンス、セットプレーに期待したい。
3年後のワールドカップでサクラを咲かせるために。女子日本代表の新章がいよいよ始まる。
文: 多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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