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ラグビー コラム 2026年9月2日

リーグワン、選手登録区分を一部見直し

ラグビーレポート by J SPORTS 編集部
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リーグワンは8月28日、2026-27シーズンから導入する選手登録における追加の登録区分について、要件の一部を見直し、「特別措置」を追加すると発表した。

また、東京地裁に制度施行差し止めの仮処分を申し立てていた一部選手との間で、前日の8月27日に和解が成立したことも明らかにした。これに伴い、東京地裁への申し立てと公正取引委員会への申告は取り下げられた。

今回の新たな登録区分については、2025年5月に概要が発表されて以降、リーグ、各チーム、選手側などの間で協議が続けられてきた。

リーグは、従来の『カテゴリA』を、一定の要件を満たす選手を『カテゴリA-1』、残りの選手を『カテゴリA-2』に区分する追加制度を発表した。

ラグビー日本代表

A-1は、『他協会の代表歴がなく、小中学校の義務教育期間9年間のうち6年以上を日本で過ごした選手』『他協会の代表歴がなく、本人が日本出生、または両親、祖父母のうち1人以上が日本出生である選手』、さらに『15人制日本代表で30キャップ以上を持つ選手』についてもA-1に区分されることとした。

A-1の選手を試合エントリー23人中14人以上、同時出場15人中8人以上とする要件を設けることで、日本の小中学校年代を含む若年層の競技者が、リーグワンでのプレーを具体的な目標として捉え、競技参加意欲を高めることを通じて、競技人口の増加や日本ラグビー全体の普及・発展につなげることが制度導入の狙いとされた。

リーグは、複数のチームから制度変更を求める意見があったことを踏まえ、各クラブの代表者による話し合いなどを重ねて制度設計を進めてきた。

東海林一専務理事は当時、「A-1の選手が増えることにより、小中学生がより強いラグビーに対するモチベーションを持っていただけることを期待している」と説明している。

一方、新制度では海外出身で日本国籍を取得した選手の一部がA-2に区分され、A-2はカテゴリB、Cと重なる部分を含め、試合エントリー最大9人、同時出場最大7人という人数制限の対象となることから、該当する選手側から制度の運用についてさまざまな意見が寄せられた。

15人制日本代表で30キャップ以上を持つ選手は、A-1に区分される要件が設けられた一方で、2019年のワールドカップ日本大会で日本代表としてプレーした帰化選手の中にも30キャップ未満の選手がおり、新制度ではA-2に区分される見込みとなったことなどから、対象選手側から見直しを求める声も上がった。

今年1月には関係選手側がリーグへ要望を提出。その後も協議が続けられたが、4月20日には海外出身選手らが、新制度は独占禁止法に違反するとして公正取引委員会へ申告し、東京地裁には制度施行差し止めを求める仮処分を申し立てた。

リーグは4月30日に記者会見を開き、新制度の趣旨や目的を説明した。制度変更そのものを見直す予定はないとの考えを示す一方、『国籍に関連して選手を差別したり、出場機会を奪ったりすることを意図するものではない』と説明した。

その後も裁判所での協議や選手側との意見交換が続けられ、7月30日には、A-2に該当する一部選手をA-1とする見直し案について協議を進めていることが発表された。そして、2026-27シーズン開幕まで約3カ月半となった8月28日、制度の基本的な枠組みは維持しながら、これまでの経緯を踏まえた「特別措置」を導入することが発表された。

今回の特別措置により、以下の[1]~[5]のいずれかに該当する選手がA-1に区分される。

[1] 2021年11月30日以前に日本国籍取得選手として協会登録されている選手

[2] 2016年8月31日以前に特別永住権取得選手として協会登録していた選手

[3] 2017年8月31日以前に日本での義務教育修了者として協会登録し、引き続き日本に在住している選手

[4] 2021年度シーズン開始以前に「アジア枠」該当選手として協会登録していた選手

[5] 2025-26シーズンまでのカテゴリ制度においてカテゴリAの選手として登録されている選手のうち、2025年5月31日までに日本国籍を取得した選手(同日までに日本国籍の取得を申請し、その後に日本国籍を取得した選手を含む)

トップリーグ時代からの制度の継続性を踏まえ、当時、日本国籍取得、特別永住権、日本での義務教育修了、アジア枠該当などを理由に、試合エントリー数および同時出場数の上限なく出場できていた選手について、制度移行後もA-1として扱う特別措置を設けた。

リーグ側の説明によると、2025-26シーズンの登録を基にすると、日本国籍を取得した選手は30人を超えるという。ただし、退団などもあるため、2026-27シーズンの実際の対象人数は現時点では確定していない。

東海林専務理事は、見直しに至った春以降の経緯について、「裁判所でのいろいろな意見交換や協議を重ね、選手のさまざまな考えを知るに至りました。メディアやファンの皆さまからもいろいろな意見をいただいた。そうしたなかで、最終的には見直しの必要性を感じました」と振り返った。

リーグとして制度の基本的な目的や枠組みは維持する一方で、「法的に大丈夫であればすべていいという話でもない。大きな目的や枠組みについては不変ですが、不利益を生じる選手や過去の経緯を踏まえた配慮をもとに見直しが必要だったと考えている」と説明した。

また、リーグはチームとは約2年強にわたって協議を続け、選手会とも話し合いを重ねてきた。東海林専務理事は、「もっと早くに(関連する選手たちと)ダイレクトにコミュニケーションを取り、もっと早い見直しのきっかけが得られればよかった。非常に反省している」と述べた。

さらに、「コミュニケーション不足、不利益を持つ方々がどういう意見を持たれるかという傾聴努力が足りなかった。感度が低かった」と振り返り、今後に向けて関係者とのコミュニケーションをより重視していく姿勢を示した。

制度の基本的な枠組みとA-1、A-2の試合エントリー数・同時出場数に関する定めを維持した上で、特別措置を追加した今回の見直し。12月12日の2026-27シーズン開幕に向け、リーグは今回の特別措置を反映した新たな登録区分の運用を進めていく。

J SPORTS編集部

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