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ラグビー コラム 2024年2月16日

好敵手の激突。プレーオフの前哨戦? 首位ワイルドナイツに、3位サンゴリアスが挑む

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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埼玉ワイルドナイツ vs. 東京サンゴリアス

クロスボーダーラグビー2024を終え、2月17日(土)からリーグワン2023-24が再開される。第7節は、2月24日(土)、25日(日)も含めて、2週にわたって開催されるが、胸躍るカードがいきなり行われる。17日、埼玉県の熊谷ラグビー場で行われる埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)対東京サントリーサンゴリアス(東京SG)だ。

6戦全勝(勝ち点29)で首位を走る埼玉WKと、5勝1敗(勝ち点23)で3位の東京SGは、ともにクロスボーダーラグビーに参加した。埼玉WKは伝統のスタイルである堅守速攻を発揮し、ニュージーランドのチーフスに快勝。東京SGは負傷者が多いこともあって経験の浅い選手が多く、ニュージーランドのブルーズに完敗。明暗が分かれたが、埼玉WKは高いスタンダードを示したことで自信を持ち、東京SGも若い選手がスーパーラグビーレベルを体感し、選手層の底上げにつながったはずだ。

 

優勝を狙う両チームにとって、倒さなければならないライバルとの一戦である。2月15日に発表されたメンバーは現状のベストだ。埼玉WKは不動のPR稲垣啓太は欠場するものの、ラグビーワールドカップ2023の日本代表PRクレイグ・ミラーが1番で先発し、同じく日本代表のHO坂手淳史キャプテン、南アフリカ代表LOルード・デヤハー、クロスボーダーで古巣チーフス相手に大活躍したFLラクラン・ボーシェー、このほか、SO松田力也、CTBディラン・ライリー、WTB長田智希ら日本代表勢が並ぶ。

 

挑戦者の立場である東京SGは、2月3日のブルーズ戦では出場しなかった経験豊富な選手が先発する。HO堀越康介キャプテン、FLサム・ケイン、NO8ツイ ヘンドリック、CTB中村亮土、WTB尾崎晟也、FBチェスリン・コルビ。SOは高本幹也だ。日本代表入りが期待される高本が松田力也とどんな駆け引きを見せるのか。

チェスリン・コルビと埼玉WKのCTBダミアン・デアレンデは、2023年ラグビーワールドカップで優勝を勝ち取ったメンバー。コルビのステップをデアレンデは止められるのか。デアレンデのパワフルな突進をコルビがどう止めるのか。サム・ケインとラクラン・ボーシェーもブレイクダウンでやりあうだろう。坂手と堀越の日本代表HO対決もあり、マッチアップでどちらが勝るのかは興味深い。松島幸太朗がリザーブ席から投入されるのも面白い。

リーグワンの分析を担当するOptaのスタッツによれば、埼玉WKは埼玉開催のディビジョン1直近24試合では23勝(1敗)で圧倒的な勝率を誇る。今季に限っても、熊谷ラグビー場の4戦で1試合平均36点差をつけて全勝だ。一方、東京SGは、今季ビジターゲーム開幕4試合では全勝している。ボールを持って走る「ボールキャリー」の記録では、埼玉WKは140、東京SGは132で、今季ディビジョン1で1試合平均130回以上のボールキャリーを記録している3チームのうちの2つだ(もう1チームは静岡ブルーレヴズ)。

埼玉WKの今季1試合平均のインプレーでのキック本数は、ディビジョン1最多の30.3本で、次点は東京SGの29.3本。今シーズン、同ディビジョンで50:22(フィフティー・トゥエンティ・トゥ)のタッチキックを複数記録しているのは両チームだけ(埼玉WK:4、東京SG:3)。両チームともに戦略的キックを巧みに使い、試合を優位に運んでいる。今回の対戦では、地域獲得でどちらが優位に立つかも面白い。

これまでのイメージは、アタッキングラグビーの東京SG対堅守速攻の埼玉WKという矛と盾の戦いだった。チーム文化としては変わりないが、互いにフィールドのどこからでもトライがとれるチームであり、序盤から大きくボールが動く展開になりそうだ。リーグワンのレベルの高さを実感できる戦いを期待したい。

文: 村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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