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さらに後半20分、スクラムから展開し、ディフェンスの薄い部分を狙われ被トライ。後半からテンポに乗れず、苦しい時間帯が続く。それでも意地を見せ、後半26分にはFL(フランカー)日吉健(法3=大産大附属)の激しいタックルで相手のノックオンを誘い、マイボールスクラムへ。これまでこだわり続けてきたスクラムでペナルティを奪った。最後はラインアウトモールに14人が参加し、取り切った。
残り10分、20点差。少しのミスも許されない状況。しかし後半34分、相手のアタックに必死に食らいつくも、前へ前へと進んでくる明大を止めきれない。こだわってきたディフェンスが上手く機能せず、再び引き離され25-52となった。
ラストプレー、魂のモール
ラストワンプレー、最後はここまでこだわり続けてきたラインアウトモール。1つの塊になってみんなで押し続け、最後にトライを奪ったのはNO8テビタ・ポレオ(現4=日本航空石川)。グラウンディングと同時に試合終了のホーンが鳴った。また、今年も大学選手権決勝進出、そして日本一には届かなかった。
今年こそはと挑んだ、10度目の準決勝。明大の速いテンポの攻撃と、ラインアウトの正確さを前に、試合の主導権を握ることが出来なかった。試合後、廣瀬佳司監督は「もう、ここに挑戦し続けるしかないと思っている。そうしたら、いつか壁が低く感じる時が来るのではないか」と話した。3年連続国立の舞台を経験しても、それでもまだ高かったこの壁。また1年、神山の地で鍛錬を重ね、強い武器を身に着け、準決勝の壁を破りたい。
1年間キャプテンを担ってきたFL(フランカー)と三木皓正(済4=京都成章)。「三木しかいない」と満場一致で選ばれたが、重圧や責任は大きく、悩むことも多かったという。それでも、どんなに苦しい場面でも誰よりも身体を張るキャプテンは、部員90名の憧れであり希望だった。
「このチームを1人で背負い込む覚悟で春から始めて、彼らを頂上には連れて行けなかったけど、京産の文化を継承するものとして最後モールにこだわり続けたことが、やっぱり僕のこの4年間のすべてだと思う」と話す三木。彼のひたむきなプレーや低く刺さるタックルが、今の京産大のプレーに与えた影響は大きかった。
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