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その中でも、PR(プロップ)井吹勇吾、前田麟太朗、HO(フッカー)田中健心(いずれも3年)と高校日本代表が並ぶFW(フォワード)の第1列は強力で、ボールを持った時の推進力はもちろん、スクラム、モールは大きな武器となっている。
桐蔭学園の生命線である接点の練習
「(春まで)戦術や細かいところはやっていない。パス、キャッチ、そしてつなぐところしかやっていない」と指揮官は話していたが、関東新人を圧倒的な強さで優勝。キャプテンのNO8(ナンバーエイト)城央祐、快足も武器のLO(ロック)中森真翔(ともに3年)、タックラーのFL(フランカー)申驥世(2年)らも躍動し、春の選抜大会でもFWの力強さを武器に、他を寄せ付けず、4大会ぶり4度目となる春の王者へと駆け上がった。
6月の関東大会では、やや調子を落としたものの、それでもAブロックで優勝。夏合宿では東福岡、東海大大阪仰星などの強豪と戦いつつ、オフロードパスやFW、BK(バックス)一体となって継続する、桐蔭学園伝統の「つなぐラグビー」の精度も高めていった。
そして11月19日、今年も花園予選の決勝を迎えた。昨季の悔しさを前面に出して、狙うところはしっかり、FB吉田晃己(3年)が4PGを決めつつ、7トライを挙げて東海大相模を圧倒し59-0で勝利、2大会ぶり21回目の花園出場を決めた。「FW、接点で勝てるのでシンプルにやった」と監督の言うとおり、決勝戦らしく負けないラグビーに徹し、神奈川王者の座を奪い返したというわけだ。
副将のCTB白井。兄が以前所属したジュビロの練習着でトレーニング
今季の桐蔭学園は、どうしてもFWの選手たちばかりに目に行くが、2年前の花園を唯一経験している司令塔のSO萩井耀司(3年)や、指揮官が「一番成長した」と目を細めたキックとランに長けたFB吉田、OBの白井吾士矛(ヤクルトレビンズ)の弟で、13番から12番にコンバートされた縦に強い副将・白井瑛人と、諸田章彦(ともに3年)、決定力の高いWTB田中健想(3年)、古賀龍人(2年)ら、BKにもタレントが揃う。
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