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【ハイライト動画あり】筑波大、日本大から10トライを挙げる快勝で全勝優勝決める。Bグループ関東大学春季大会Bグループ最終節レビュー
ラグビーレポート by 直江 光信ラグビー関東大学春季交流大会2023 Bグループ
【ハイライト動画】筑波大学 vs. 日本大学
濱島海(筑波大学)
以後、48分にラインアウトモールを押し込んでHO平石颯がフィニッシュすると、51分に防御裏へのキックをチェイスしたSO濱島海、53分にはPからの速攻でWTB高田賢臣が立て続けにゴールラインを越える。この時点で筑波のリードは47-5まで広がった。
日大がようやく反撃に転じたのは、残り20分を切ってからだ。61分、相手陣10メートルライン付近のラインアウトからFWが縦の連続攻撃で前進し、最後はFL武が粘り腰を生かしてインゴールへ。66分には途中出場のNO8マラカイ・ナワイカバカバが豪快なランでポスト下に走り抜け、意地のトライを返す。
藤内喜市(筑波大学)
しかし筑波はここからふたたびアクセルを踏み込んで勢いを取り戻し、70分のWTB高田のPGを皮切りに73分SO濱島海、75分に途中出場のSH藤内喜市、81分には同じく入替で入ったWTB榎本幹也がトライを奪取。最後まで戦い切る姿勢を示して日大を突き放し、フルタイムを迎えた。
この勝利で勝ち点を24まで伸ばし、文句なしのBグループ全勝優勝を飾った筑波。試合を重ねるごとにチームとしてレベルアップしていった戦いぶりの中で特に際立ったのは、攻守とも一人ひとりが前に出てプレッシャーをかけ続け、隙が生まれた瞬間にたたみかける集中力とリアクションの鋭さだ。相手のミスを誘うだけにとどまらず、奪ったボールを切り返してトライまでつなげる姿勢に、チームとして高い意識が浸透していることをうかがわせる。リザーブも含め新たに出場機会をつかんだ選手たちがインパクトを残すなど選手層も充実してきており、ケガやU20代表等で離脱中のメンバーが復帰する夏以降、さらに総合力を伸ばしていくことを予感させた。
一方の日大。主軸のケガが重なったこともあって春季大会終盤戦で急失速した印象だが、この日もスクラムでたびたび筑波を押し込み、テンポのいい連続攻撃で複数のチャンスを作り出すなど、随所に非凡なポテンシャルを示した。80分トータルで強みを生かす試合の組み立てや、流れが相手に渡ったところからの立て直しなど課題は明確なだけに、春の経験を糧に巻き返すことを期待したい。
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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