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ジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1
【第8節ハイライト】ブラックラムズ東京 vs. グリーンロケッツ東葛
互いに反則が多く、どちらも主導権を握れない展開の中で、21分、BR東京のWTBロトアヘアアマナキ大洋がPKから速攻を仕掛け、3人のタックルを外してトライし、ゴールも決まって、21-18と逆転する。GR東葛も今季初勝利をあげようと、あきらめない。何度か同点PGのチャンスが訪れたが、タッチキックでラインアウトからの攻撃を選択。理由は冒頭のコメントだ。引き分けでは終われない。リーグワンになって大型補強をし、生まれ変わったチームとしてここで初勝利を挙げるのだ。
しかし、BR東京もFL松橋周平のジャッカルなど粘り強いディフェンスを見せる。残り時間3分ほどのところで、レメキがインゴールにボールを持ちこんだが、ここはアイザック・ルーカスが体を抱えるタックルでボールを押さえさせず、ゴールライン・ドロップアウトとなる。試合終了間際には、WTB宮島が左コーナーに飛び込んだが、ここでもルーカスがタックルしてタッチに押し出してトライを防いだ。TMO(映像判定)で何度も確認するほどのぎりぎりのトライセービングタックルだった。その後もGR東葛は攻め続け、LOジェイク・ボールがゴールライン上にボールを押さえたが、ここはTMOでダブルムーブメントの判定。いったん倒された状態からほふく前進のようにボールを運んだという反則だった。
ノーサイドの笛が鳴り、勝利の雄叫びを上げるBR東京の選手たち。実際に行われた試合では第1節以来の勝利で喜びもひとしお。「完ぺきではなかったが、パフォーマンスは良くなっている。88分間戦い抜いた選手たちを誇りに思います」(ピーター・ヒューアットヘッドコーチ)。プレーヤーオブザマッチは、メイン平が受賞した。惜敗したGR東葛だが、試合後のコメントは前向きだった。「この試合が一番ワンチームを感じた」(レメキ)、「悔しいけど、チームとしては良いラグビーができていたし、前の試合からもレベルアップしていた」(田中史朗)。選手たちも少しずつ勝利に近づいていることを実感したようだ。
それにしても長い試合だった。レフリーが時計を止めていない時間が約88分あり、TMOなどで止まった時間も多い。反則が多いと言えばそれまでだが、同じ試合内容でももっとテンポよく進行できるのではないか。スムーズな試合進行はファンサービスという視点からも重要で改善を望みたい。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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