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ラグビー コラム 2022年2月20日

【ハイライト動画あり】田村優、得点機作るキック連発 横浜キヤノンイーグルス、5位に浮上

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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しかし、ブルーレヴズは、前半24分、WTBマロ・トゥイタマがサインプレーから抜け出してトライし、15-7とリード。32分には、イーグルスの攻撃をLO大戸裕矢、FL三村勇飛丸のダブルタックルで寸断し、前半終了間際にFB奥村が40m以上のPGを決めて、18-7として前半を折り返した。

ジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1

【第6節ハイライト】静岡ブルーレヴズ vs. 横浜キヤノンイーグルス

どちらに流れが傾くか分からない状況が続くなか、田村優が正確なスキルを披露する。後半10分、ハーフウェイラインから少し自陣に入った右中間のスクラムでのことだ。左オープンに攻めると思いきや、左足でブルーレヴズ陣深くに対角線上にボールを蹴り込むと、これが22mラインに入ってタッチラインを割り、試験的ルールの50:22(フィフティ・トゥエンティトゥ)となって、イーグルスボールのラインアウトとなる。ブルーレヴズのディフェンスがタッチライン際にいなかったところを見逃さなかった。ここで得たラインアウトからモールを押し込んで、FL嶋田直人がトライ。18-14に迫る。

後半25分、再び田村のキックがチャンスを呼び込む。田村がブルーレヴズゴールラインの左隅に蹴り込んだボールを、両チームの4人が追いかけ、最終的にはブルーレヴズの三村の体に当たってインゴールに入る。これがキャリバックの判定となり、ゴールライン5m手間でのイーグルスボールのスクラムとなる。ボールが先にゴールラインを超えていれば、ブルーレヴズボールのドロップアプトだった。ラインを越えないぎりぎりのところにコントロールされた精度の高いキックだった。このスクラムからLOコリー・ヒルがトライする。田村がゴールも決めて、18-21と逆転。34分には、モールによるこの日3本目のトライを庭井が決め、18-28と差を広げてノーサイドとなった。

「ボールを使って攻めるアタックができない状況の中で、庭井と田村がよくリードした。FWがタフに戦ったことは収穫」と沢木敬介監督。卓越した戦術眼と正確なキックでゲームリードした田村優は「これがラグビー。1点でも多くとれば勝ちです。自分たちが優位に立てるところでいかに戦うか。チームが成長できる試合でした」と語った。イーグルスは、4勝2敗で5位に浮上。ブルーレヴズは健闘しながらモールのディフェンスが上手くいかず、7点差以内の負けに与えられるボーナス点も獲得できなかった。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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