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2020年のスーパーフォーミュラ第2戦にてトップフォーミュラをデビューした宮田莉朋。
まさに“ぶっつけ本番”という状態だったが、Q1BグループとQ2で連続してトップタイムを記録。いきなりポールポジションかと思われたが、最終のQ3で平川亮に敗れ2番グリッドとなった。予選後の記者会見では悔しい表情をみせたが、関係者やファンの間で宮田に対する評価が一気に上がった1日だった。
2020年シーズンはレギュラー参戦したスーパーフォーミュラ・ライツでチャンピオンを獲得し、2021年からスーパーフォーミュラのレギュラードライバーに昇格し、開幕戦から順調にポイントを獲得していったが、表彰台には手が届かない。この年、先述と同じ理由で中嶋が参戦できないレースをジュリアーノ・アレジが代役で参戦し、第3戦オートポリスで初優勝を記録した。
フォーミュラカーのレースは各カテゴリーで経験を積んできた宮田だが、途中にピットストップを行うなど戦略面も重視されるスーパーフォーミュラで「どう戦っていくのが良いのか?」を試行錯誤する日々が続いたという。中嶋のように経験豊富なチームメイトがいれば、そこから学ぶこともできたが……コロナ禍で変則的な体制にならざるを得なかったことにより、それが叶わなかった。
並行して参戦しているSUPER GTでもポールポジション獲得など速さは見せるが、優勝に手が届かず。坪井翔や山下健太がコンスタントに成績を残していくなかで、どこか自分だけが遠回りしているように感じる瞬間もあったという。
それでも、宮田は前を向いて挑戦し続けることを止めなかった。
「僕は世界の舞台に行きたい」
この言葉こそが、彼の原動力だった。
2022年は力強さを見せ始め、予選でも最前列のグリッドを獲得するようになるが、決勝ではタイヤ交換で手間取ってしまうことが多く、勝機を失うレースもあった。それは2023年の開幕富士大会でも起きたが、“このままでは本当にまずい”と、宮田自身も御殿場のファクトリーに足を運んでチームとミーティングを繰り返した。
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