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宮田莉朋選手(No.36 au TOM’S GR Supra)「バーチャルがリアルに近づく!? モータースポーツ界に見る新たな動き」| 2023年 SUPER GT年男 新春インタビュー【年男、跳ねる!】
モータースポーツコラム by 島村 元子逆に、リアルで“どんなクルマでも乗れます。速く走らせます”っていう人が、バーチャルに行ったらたぶん走れるかもしれないけど、能力的にはバーチャル(ドライバー)の方がレベルは高いと僕は思いますね。だからバーチャルの人の方がたぶん開発は向いてるし、WECのポルシェやBMW、最近はベンツとかもそうですけど、そういうバーチャルのドライバーにテストをさせるっていうのは、そういうとこだと思うんですよね。ストラテジー(の組立て)もできるから。逆になんでもできちゃうところまで成長してるし、向こうはすごくレベルが高い。だから、僕も“こういうことができるんだ、あぁいうこともできるんだ”っていうのを経験できてるからこそ、去年サッシャと組んで(レースをしても)、全然未知の領域(レース状況)になったときに、その経験があるからこそ(エンジニアやチームにその状況下で)提案することができるというか、エンジニアが考えがなかったところを提案してみたり……。そういうところはバーチャルの方がすごくレベルが高いなって思っているんです。
──バーチャルで能力の高い人は、リアルレースにも適応しやすいということですか?
宮田:そうですね。去年のスパ24時間にバーチャルとリアルの両方に出たドライバーなんですが、彼はリアルでもう普通にクラス内のトップ争いをしていました。たとえばポルシェカップやスパ24時間もそうだし、そういうところで活躍したら、ワークスドライバーになれるって道もできちゃってる。もうあとはリアル(のレーシングカー)に乗って、速度感……まず目の慣れとかG(重力加速度)に耐えるとか、もうたぶんそのレベルなんです。実際、バーチャルもすごい体力使うし。僕も(バーチャルの)耐久レースに出るときはトリプルスティントぐらい担当するんで3時間半ぐらい乗るんですけど、もう1レース終わったら、2キロ以上は痩せてるんで。今やバーチャルチームでも(フィジカル面をサポートする)トレーナーがいたりするし、目さえ慣れれば本当にリアルに行けちゃう世界ですね。ただ、海外ではそういう人もいて、能力も高いから適応できてんじゃないかなっていうふうに思いますが、まだ日本はそこのレベルにないってのが正直あるので、やり方次第ですよね。
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