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サッカー フットサル コラム 2025年4月28日

ガクエンの逆襲はここから始まる!緑と紫の実力者対決 in時之栖! 静岡学園高校×サンフレッチェ広島F.Cユースマッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第5節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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静岡学園高校・山縣優翔

今シーズンの静岡学園高校は、なかなかその持てる実力に見合った勝点が付いてきていなかったという印象がある。昨年王者の大津高校と対峙したプレミアリーグWEST開幕戦は、ゲーム内容で圧倒しながら後半アディショナルタイムの失点で追い付かれ、ドロー決着。第2節のサガン鳥栖U-18戦には0-3で完敗を喫したものの、ホームで戦った東福岡高校戦も決定機は作りながら、結果は1-1の引き分け。開幕3戦未勝利という状況を突き付けられる。

ただ、前節の神村学園高校戦は耐える時間が長かった展開の中で、試合終盤の81分に北田優心、86分に坂本健悟と連続ゴールを記録し、そのまま2-0で勝ち切ってシーズン初白星をゲット。ようやく手繰り寄せた結果は、間違いなく今節に向けてのポジティブな要素だ。

一方のサンフレッチェ広島F.Cユースは、丁寧に勝点を積み重ねてきた。開幕戦のサガン鳥栖U-18戦は再三のピンチを迎えながら、カウンターとPKから2ゴールを奪って、2-1で勝利。第2節の東福岡高校戦は先制を許すも、後半の同点ゴールでアウェイから勝点1を持ち帰る。さらに第3節の神村学園高校戦では、3戦連発となった宗田椛生の2ゴールもあって、シーズン2勝目を獲得。好スタートを切ってみせた。

ところが、アウェイに乗り込んだ前節のガンバ大阪ユース戦は、相手のエースにハットトリックを許し、0-3というスコアで悔しい敗戦に。リスタートという意味でも今節での連敗は是が非でも避けたいところだろう。

連勝を狙う静岡学園のキーマンには、中盤アンカーの位置でチームをコントロールする役割を託された山縣優翔を挙げたい。既に1年時から年代別代表にも招集され、プレミアリーグにも8試合に出場。10番を任された昨年度はさらなる飛躍が期待されたものの、なかなか本来の実力を発揮しきれず、全国8強まで進出した高校選手権でも出場機会を得るまでには至らなかった。

高円宮杯プレミアリーグ特集サイト

迎えた今季は背番号も5番に変更。本人も「はじめはビックリした部分もあったんですけど、与えられた番号に見合うような選手になれたらなと思います」と新たな決意を携えて、高校ラストイヤーに挑んでいる。

アンカーというポジションの特性上、やや低い位置でピッチ全体を掌握するようなタスクが求められる一方で、本人が自分に課しているのは明確な結果。「数字というのは意識してやりたいと思っています。ゴールは獲れるだけ獲れたらいいなと思いますし、アシストの数も増やしていけたらなと思っています」。この一戦でも、より得点に直結するような決定的な仕事が求められそうだ。

前節からの流れを払拭したい広島ユースは、不動の守護神を務める小川煌の好パフォーマンスが、勝利を引き寄せるためにも絶対に欠かせない。昨シーズンのプレミアでは全22試合にフル出場。「試合に出始めたころよりはスピード感にも慣れましたし、自分のプレーにもちょっと余裕が出てきたので、去年プレミアで全試合に出させてもらったのは、自分の中で大きな経験になったかなと思っています」と自身の成長も感じている。

今年は2月にNEXT GENERATION MATCHに臨むJリーグ選抜に選出されると、3月にはU-18日本代表の招集も受け、J-VILLAGE CUPでプレー。同世代のハイレベルなチームメイトたちと切磋琢磨する時間を経て、小さくない刺激を自身に刻み込んできた。

もともと中学時代は長崎市立淵中学校サッカー部に在籍。「中体連で専門的なコーチはいなかったですし、キーパー練習もあまりできなかったので、今は毎日キーパー練習ができて、サッカーのことばかりを考えられるので充実しています」と今の環境への感謝も口に。プレミア屈指の叩き上げ系GKに是非注目してほしい。

昨年のプレミアでの対戦を振り返ると、4月28日に行われた前半戦のゲームはアウェイの広島ユースが2-1で勝利を収め、12月1日開催の後半戦ではやはりアウェイの静岡学園が2-1で勝点3を獲得。どちらもホームチームが敗れる結果となっている。

最後に触れておきたいのは、実現するかもしれない『元チームメイトの再会』だ。ともに開幕からフル出場が続く静岡学園の塚田哲也と広島ユースの梅田大翔は、中学時代の3年間をともに大阪のアイリスFC住吉というクラブで過ごしている。

入学後の2年間で同じピッチに立ったことはなく、今節での同時出場が叶えば3年越しの“再会”ということになる。双方の最終ラインを支えている2人が、どういう形で試合中にそれぞれの成長を確認し合うのかも、このゲームの楽しみなポイントとしてご紹介しておきたい。

サンフレッチェ広島F.Cユース・小川煌

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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