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狙うは怒涛の開幕3連勝!若鯱がホームで迎え撃つのは復調のグリーンオーケストラ!名古屋グランパスU-18×帝京長岡高校マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第3節】
土屋雅史コラム by 土屋 雅史名古屋グランパスU-18・野村勇仁
2試合を消化したプレミアリーグWESTで、唯一開幕連勝を達成したのが名古屋グランパスU-18だ。ホームで迎えた開幕戦は、前半30分に小島蒼斗が先制点をゲット。三木隆司監督は「後半はちょっと守りのメンタリティが出たかなというのはあります」と話したものの、守護神の萩裕陽を中心に無失点で切り抜け、ガンバ大阪ユース相手に1-0で勝利を手繰り寄せる。
昇格組のアビスパ福岡U-18と対峙した第2節は、開始8分でビハインドを負ったが、小島の2戦連発となるゴールで追い付くと、終盤の83分に八色真人のスルーパスから、エースの大西利都が決勝点。アウェイから勝点3を持ち帰ることに成功した。
昨年はインターハイで全国ベスト4に入るなど、好チームを創り上げた帝京長岡高校。プレシーズンはやや苦しむ試合が多い印象があった中で、開幕戦はアウェイでファジアーノ岡山U-18に前半だけで3失点を献上し、1-4で完敗。厳しい現実を突き付けられる。
だが、ホームに帰った第2節のヴィッセル神戸U-18戦では、今季の優勝候補相手に渡邉颯と和食陽向の得点で2点を先行。前半終盤に1点を返されたが、失点から1分後に再び和食のファインゴールで突き放すと、後半にも樋口汐音が追加点をゲット。終わってみれば4-1の快勝を収め、今季初勝利を鮮やかにさらってみせた。
名古屋U-18が誇るダブルキャプテンの1人、野村勇仁の存在感はここ2試合を見ても際立っている。常に攻守にわたってゲームの流れに関わり続けるスタイルは、本人も目標に挙げるトップチームの稲垣祥を彷彿とさせるそれ。本人も「去年から三木さんには稲垣選手と比べられたりしていますし、自分でも稲垣選手みたいなプレースタイルだと思うので、少しでも近づけるようにやっていきたいですね」と言及している。
今季のチームが求められていることについても、キャプテンは過不足なく言語化する。「能動的にアクションを起こして、前からプレッシャーを掛けて、そこから奪った後のファストブレイクは今年のトップチームも自分たちも掲げていることなので、そこをベースとしながらも、自分たちがボールを持った時の個人の技術と判断のところも高めていきたいです」。ボランチの位置からチームを掌握する野村の冷静なプレーが、この試合でも勝敗のカギを握ってくることは間違いない。
昨季のプレミアWESTで14ゴールをマークした大西利都も、今年のチームに絶対欠かせないキーマンだ。開幕2試合は1トップの伊藤ケンの少し下に小島と並ぶ、シャドーの一角という新たなポジションにトライ。「足元の技術」「ポジション取り」「360度の視野」という部分に注力しながら、新境地を開拓すべく奮闘している。
それでも狙うのはもちろんゴール。「去年よりプレッシャーも感じていますし、自分がチームを勝たせないといけないという想いも、去年より何倍も増しています」というストライカーは、前述したように福岡U-18戦でも貴重な逆転弾をマークし、チームに白星と笑顔をもたらした。11番を背負った新エースには、この試合でも明確な結果を期待したい。
連勝を目指す帝京長岡では、得意の左足で攻撃にアクセントをもたらす和食陽向の充実ぶりが目覚ましい。1月から行われていたU-17日本高校選抜の活動でも、印象的な活躍を披露していたレフティは、前節の神戸U-18戦でドッピエッタを記録。しかも右足でも左足でもゴラッソを叩き込んでおり、その得点感覚を存分に発揮してみせた。
本人は自分の特徴を「間でボールを受けてテンポを変えたり、そこからドリブルで入っていって、仲間を生かしながらアシストやラストパスを出したり、ゴールへ向かえるところが特徴だと思います」と分析。今季はチームにとって重要な『14番』を託されており、より勝敗を担う選手へと飛躍してくれるはずだ。
開幕からの2試合でフル出場を果たし、中盤で存在感を高めている中澤昊介にもスポットを当てたい。勝利を収めた前節はボランチでスタートしながら、試合中に1トップ下、左サイドハーフも務め、終盤には再びボランチへ戻ってゲームクローズに着手。このあたりの起用法に、高いサッカーIQと古沢徹監督からの厚い信頼が窺える。
3月に開催されたサニックス杯では、記憶に残るシーンがあった。大津高校と対戦した帝京長岡は前半だけで4点を奪われ、結果的に1-6という大敗を喫したのだが、ハーフタイムの古沢監督はかなり強めの檄を飛ばしていた。
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【先行】高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ 2025 WEST 第3節-2 名古屋グランパスU-18 vs. 帝京長岡高校
配信期間 : 2025年4月20日午前10:50 ~
その一連を受けた後半。明らかにスイッチが入り、ピッチの上で一番戦っているように見えたのが「フルさん(古沢監督)に『オマエらのやってきたことは全然ダメだから』と言われて、『本当にそうだな。変わらなきゃいけないな』と感じました」と話した中澤だったのだ。
本人もチームを牽引する自覚は十分。「去年の大河(香西大河/現・立正大)みたいに、苦しい時こそチームを引っ張っていけるように、全員が前向きにやれるような声を掛けられる選手になりたいと思います」。良い勝ち方を味わった前節を経て、明らかに一体感が増したように見える『グリーンオーケストラ』のマエストロが、連勝へのタクトを力強く振るう。
どちらもアグレッシブなアタッキングサッカーを志向しており、フィニッシュワークに優れたタレントも有しているだけに、点を取り合う90分間になる可能性は決して低くない。さらなる勢いを得たい両雄の激突、要注目。
帝京長岡高校・中澤昊介
文:土屋雅史
土屋 雅史
1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。
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