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サッカー フットサル コラム 2025年4月11日

突き進むのは首都制圧への一本道!14年ぶり開催のプレミア版東京ダービー inランド!東京ヴェルディユース×FC東京U-18マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグEAST第2節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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東京ヴェルディユース・寺村智晴

11年ぶりのプレミア復帰戦は、激しい打ち合いとなった。2025年シーズンのプレミアリーグEAST開幕戦。川崎フロンターレU-18のアウェイに乗り込んだ東京ヴェルディユースは、やや硬さの見られた序盤に先制点を献上するも、27分に寺村智晴が、32分に草間信が続けてゴールを奪い、逆転に成功する。

だが、選手交代でリズムチェンジを図った相手に主導権を握られ、77分と78分に連続失点を喫し、2-3で敗戦。「反省が多く残りましたし、収穫も多くあるような、両方があった試合だったと思います」(寺村)。開幕白星とはいかなかったが、今後が楽しみになるような90分間であったことは間違いない。

昨シーズンは最終節で残留を決めるなど、苦しいシーズンを過ごしたFC東京U-18。青森山田高校をホームに迎えた今季のオープニングマッチは、開始5分で見事な連携から、菅原悠太が幸先良く先制点をゲット。以降は少しビルドアップの形も変えながら、時計の針を進めていく。

後半に入っても、62分には際立つ突破力を披露した友松祐貴の左クロスに、江口海渡が合わせて2点目を奪う。そこから1点を返されながら、最後は粘り強く守り切って、2-1で勝利。シビアなゲームで勝点3をモノにしたことは、ここから続く長いシーズンに向けても小さくない自信になりそうだ。

今節は実に2011年以来、14年ぶりとなる『プレミア版東京ダービー』が開催される。絶対に負けたくないライバル同士が120パーセントの力でぶつかり合う特別な一戦が、このステージに帰ってきた。

高円宮杯プレミアリーグ特集サイト

ホームで戦う東京Vユースのキーマンは、10番を託されている仲山獅恩だ。開幕戦も1人で9本のシュートを放っており、ゴールこそ奪えなかったものの、その圧倒的な存在感はかつての小林祐希(現・いわてグルージャ盛岡)を彷彿とさせるような、まさに『ヴェルディの10番』といった趣。ただ、本人は「もう負けたゲームの責任は全部自分にあるので、1点も獲れていないというのは自分の問題で、他の選手が引きずる必要はないと思います」ときっぱり言い切っており、勝敗の責任を背負う覚悟も十分だ。

今節の重要な試合に向けては、「次はダービーなのでもっと燃えると思いますし、自分が持っているプレーを1人1人が最大限に出せれば勝てると思います。ダービーはサポーターの方も盛り上がるところはあると思うので、冷静に戦って、『サッカーで勝ちたい』ですね」と力強い言葉も。自身初となるプレミアでのダービーに挑む緑のキングから、目が離せない。

川崎U-18戦で今季のプレミアにおけるチーム初ゴールを決めた、寺村智晴の存在も語り落とせない。仲山のPKがGKに弾かれたところへ、誰よりも早く反応してこぼれ球をプッシュ。「去年はあまり得点できなかったんですけど、今年はアカデミーラストイヤーなので、絶対に活躍するという意気込みでやっています」というストライカーの一撃が、チームに大きな勇気をもたらした。

参考にしている選手はアトレティコ・マドリ―のフリアン・アルバレスというだけあって、小柄ながらボールキープ力もドリブルでの推進力も併せ持つプレースタイルで、アタックに関わっていくアグレッシブさも印象的。「『今年のチームはオマエが引っ張っていけ』と監督にも言われました」というエネルギッシュなセンターフォワードが、最前線でチームを牽引する。

アウェイに乗り込んでダービーを戦うFC東京U-18では、菅原悠太に注目したい。開幕戦では江口海渡、田中希和との完璧なコンビネーションから今季初ゴールをゲット。「いつも希和と海渡とは練習からああいう形で崩していた」という美しい得点に、チームと彼自身が持つ高いポテンシャルの一端が滲んだ。

アカデミーラストイヤーの目標は、『量を出す』こと。「ユキさん(佐藤由紀彦監督)とも話して、走る量とか、ライン間で受ける量とか、そういう量を全体的に上げようということを今年は目標としてやっています」。3月にはU-18日本代表にも選出されているウルトラレフティが、ダービーの主役を虎視眈々と狙う。

中盤のど真ん中に軸を通す二階堂凛太郎も、今季のFC東京U-18には欠かせないメインキャストだ。青森山田戦でも前半の途中に、佐藤監督からビルドアップの立ち位置を指示されると、難なく対応したことでボールの回りもスムーズに。自ら「味方を見ながらポジショニングを取れるところが長所」と口にした持ち味を存分に発揮していた。

昨季はシーズン前半戦にケガを負い、長期離脱を強いられただけに、戦列復帰後は「プレーできること自体が嬉しいなと思いましたし、走りのメニューでも『ああ、走れているだけでありがたいことなんだな』というマインドにもなってきて、気持ち的にも強くなったのかなと思います」と確かな変化も実感している様子。青赤のコントロールタワーの躍動は、チームの勝利に必要不可欠だ。

東京Vユースを率いる小笠原資暁監督は、ダービーに向けてこんな言葉を残している。「そんな大きなことは言えないですけど、『東京に2チームも3チームもいらないでしょ』という気持ちは、みんながそっと持っているんじゃないですかね。もちろん相手がどこでもそうなんですけど、FC東京は絶対負けたくない相手だと思います」

緑と青赤の意地の張り合いは、激闘必至。高校年代のトップディビジョンで14年ぶりに実現する『東京ダービー』が、週末のランドを熱く燃やす。

FC東京U-18・菅原悠太

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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