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サッカー フットサル コラム 2024年2月14日

エムバペの退団と強化費の制限でパリSGは転換期を迎える

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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エムバペ

パリSGはエムバペを失う公算が大きくなってきた。いまのところ引き留める術はない

例によって、二転三転するのだろう。

キリアン・エムバペの移籍である。

レアル・マドリーと交渉成立間近、なる情報はあるが、なにしろいろいろ面倒臭い。とにかく、エムバペ側が多くの無理難題を突きつけるからだ。

「年俸は最低でも手取り2500万ユーロ(約40億円)、契約金として1憶2000万ユーロ(約192億円)、さらに肖像権や勝利ボーナスなども含め、総額2億ヨーロ(約320億円)前後が必要だ」と、マドリー内部の情報に詳しいスペイン紙『AS』が報じていた。

今シーズンかぎりでパリ・サンジェルマンとの契約が切れるため、移籍金は発生しない。しかし、2億ユーロもの経費がかかるのだから、エムバペの新天地が決定するまでには時間がかかるだろう。

また、交渉の席をかきまわす実母ファイザ・ラマリの存在も障害だ。当コラムで何度か指摘してきたように、彼女はエージェントでないにもかかわらず、決定済みの案件を覆すトラブルメーカーだ。市場における評判はすこぶる悪い。今回もマネジメント料として、1250万ユーロ(約20億円)を要求したと伝えられている。

ただ、エムバペがパリSGに残留する確率はゼロといって差し支えなく、なんらかの形で移籍は実現する。さらに、先述した経済的条件を叶えられるのはマドリーだけだ。マンチェスター・シティとチェルシーは、財務規定違反に伴うペナルティーが避けられなくなった。マンチェスター・ユナイテッドは、もともとエムバペに興味がない。

プレミアリーグの状況を踏まえても、エムバペの移籍先はマドリーしかない。多少の歩み寄りは必要であり、ファイザ・ラマリが駄々をこねると、サウジアラビアでの味気ない生活が待っている。

さて、エムバペを失う公算が非常に大きいパリSGは、後釜を確保しなくてはならない。

とはいえ、彼にまさるアタッカーの発掘は至難の業だ。マーカス・ラシュフォード(ユナイテッド)は換金対象になりつつあるものの、シーズンごとの好不調が実に激しい。

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