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サッカー フットサル コラム 2024年1月21日

2試合連続で失点に絡んでしまった鈴木彩艶。将来有望なGKであることは間違いないのだが・・・

後藤健生コラム by 後藤 健生
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やはり、ああいったミス(中途半端なプレー)は経験不足から来るものなのだろう。あるいは、慣れない代表戦での緊張感のせいなのか……。

GKというのはもともと経験が重要なポジションである。だが、アジアカップに向けて森保一監督はGKとして若い鈴木を抜擢した。GKは3人選ばれているが、29歳の前川黛也(ヴィッセル神戸)のほかは、ともに21歳の鈴木と野澤大志ブランドンが選ばれた。国際Aマッチの経験は(大会前まで)鈴木が4試合、前川が1試合。そして、野澤はまだAマッチの経験がない。

鈴木の抜擢は早い段階から決まっていたのだろう。昨年の10月のチュニジア戦、11月のシリア戦、そして2024年元日のタイ戦と、鈴木はこのところファーストチョイスで起用されて続けていた。

だが、これらの試合では絶好調だった日本代表が攻める時間がほとんどで、鈴木には守備機会がほとんどなかった。それでも、チュニジア戦の終盤など、実際には不用意なプレーが見られたのだが、日本が大勝する中で見過ごされてしまった。

森保監督は、ベトナム戦ではワントップのポジションでもU-23代表の主力である細谷真大を起用した。

細谷もフィジカル的に強さがある選手で、将来有望なFWである。細谷がワントップとしてボールを収める仕事ができるようになれば、日本代表の攻撃の幅もまた大きく広がるはずだ。ワールドカップ優勝のためには、ぜひ成長してほしい選手の1人だ。

つまり、アジアカップという真剣勝負の場で将来有望な選手を起用して経験を積ませようというのが、森保監督の意図だったのだ。将来を見据えた素晴らしい判断だったと思う。

だが、ベトナム戦の細谷はほとんど仕事ができないまま前半だけで交代を余儀なくされ、GKの鈴木は2試合連続で失点に絡んでしまった。

FWではベトナム戦後半から細谷に代えて上田綺世がトップとして起用され、イラク戦後半には浅野琢磨も出場した。だが、GKのポジションには鈴木以外にも国際試合の経験豊富な選手はいないのだ。

インドネシア戦以降もGKとして鈴木を使い続けるのか? それとも、前川に変更するのか……。これは難しい問題だ。

鈴木がこれ以上ミスを重ねてしまっては、日本代表は窮地に陥るし、鈴木自身のためにもならない。しかし、今後の試合で鈴木に出場機会を与えて挽回のチャンスを与えないと、本人が自信を失ってしまうかもしれない。

インドネシア戦以降、GKとして誰が起用されるのか注目したい。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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