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サッカー フットサル コラム 2023年9月20日

攻撃の歯車が狂ったままの横浜F・マリノス 柴崎の加入で現実味を帯びる鹿島の逆転優勝

後藤健生コラム by 後藤 健生
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そして、後半になるとC大阪が攻勢を強めてきたのだが、鹿島の選手たちは体を投げ出してシュートをブロックし続けて「虎の子の1点」を守り抜いて勝利したのだ。

鹿島は岩政大樹監督の下で守備の組織の構築が進んでおり、また関川郁万が成長し、植田直通とのセンターバック・コンビは強力で、さらに昌子源も控えているのだ。そして、守備意識の高さ、あるいは勝負への執着という鹿島の伝統も守られている。

それを証明したのがC大阪戦だった。

また、特筆すべきは鈴木優磨の献身的な働きだ。先制ゴールを奪った鈴木は、退場者が出た後は守備でも貢献。プレスバックしてボールを奪い、相手のシュートやクロスを跳ね返し続け、さらにカウンターの起点にもなって勝利を手繰り寄せた。

ただ、攻撃面では鈴木への負担が多すぎる……。それが、昨年来の鹿島の1つの問題点だった。

だが、その鹿島に攻撃面を任せられる“助っ人”が帰ってきた。そう、柴崎岳である。2017年にスペインに渡って以来、6年半ぶりの帰還となる。

C大阪戦では、その柴崎が初めてカシマスタジアムのピッチに登場した。

しかし、C大阪戦では柴崎らしいプレーは見ることができなかった。1人少ないチームが1点のリードを守るという、難しい状況だった。柴崎は、攻撃的なパスを駆使する天才的なMFだが、守備面には脆さがある。それを意識したのか、柴崎はC大阪戦では堅実なプレーに徹していた。

コンディション的にも「まだまだ60%」という状態だったようだ。

コンディションは、これからどんどん上がっていくはずだ。そして、6年半ぶりとはいえ、古巣の鹿島なのだから、チームへの適応にも問題はない。相手陣内を切り裂く正確なパスを前線に付けるテクニックは超一流。柴崎の存在によって鈴木の負担を軽減できれば、鈴木の得点力がさらに上がるかもしれない。

鹿島は首位の神戸とも、2位の横浜FMとも直接対決を残している。それだけに、逆転優勝の可能性は大いにある。これから鹿島と当たる上位チームにとっては、柴崎の加入というのは、さぞかし不気味に感じられることだろう。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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