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サッカー フットサル コラム 2023年9月18日

なでしこリーグの首位争い、南房総の小さな港町で見たハイレベルのフットボール

後藤健生コラム by 後藤 健生
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55分には片山の右サイドからのクロスに、逆サイドの蔵田あかりが詰めて2点目を変えすと、直後の60分には中央の小須田璃菜が左に開くと、そのボールをサイドバックの中居未来がクロスを入れ、河野が決めて同点とする。

激しい点の取り合いで試合は白熱。その後も攻め合いのが続いた。88分には相手GKのミスパスをカットした鴨川の浦島里紗がGKと1対1になったが、シュートをブロックされて勝ち越しはならず、試合はそのまま3対3の引き分けに終わった。

鴨川としては勝って勝点差を4ポイントに広げたかったところだが、引き分けによって首位は座をキープ。ニッパツ横浜としては、勝って首位の座を奪回したかったところだが、勝点差1のままで逆転優勝の可能性を残した。消化試合数が少ない伊賀FCくノ一三重も勝点3差でニッパツ横浜を追っており、なでしこリーグの優勝争いは最終節まで持ち込しとなりそうだ。

途中にも書いたが、両チームにCFタイプのFWがいてゲームが引き締まったが、その他のポジションでもパス出しのうまいボランチとか、クロスのうまいサイドアタッカーなど、それぞれのポジションに戦術的狙いを持ってプレーできる選手がおり、もちろんWEリーグのトップクラスと比べれば、ボールテクニックの精度とかプレー強度などは劣っていたとしても、よくまとまった試合となった。

女子の2部的なリーグでも、あるいは(失礼な言い方だが)南房総の小さな港町のクラブでも、これだけの試合ができるのは大したものだ。10年前(なでしこジャパンがワールドカップで優勝したころ)には考えられないことだった。

フットボールというスポーツが日本の社会の隅々にまで浸透してきた証拠でもある。女子の日本代表がワールドカップで素晴らしいサッカーを披露し、男子の日本代表がアウェーの戦いでドイツを圧倒することができたのも、日本にフットボールが浸透したから可能になったことなのだ。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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