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サッカー フットサル コラム 2023年5月27日

【次への扉をこじ開ける第3戦。日本のキャプテン、松木玖生はそれでもきっとPKを蹴り続ける FIFA U-20ワールドカップ アルゼンチン2023 日本×イスラエルマッチプレビュー】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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高校最後の大会となった高校選手権。準々決勝の東山高校戦は1点を先制される展開を強いられるも、青森山田は前半終了間際にPKのチャンスを得る。実は前述した『右のゴールポストに阻まれた』PKは、インターハイ準々決勝の東山戦で失敗した1本だった。

同じ相手に、同じ全国大会の準々決勝という舞台。その記憶が甦らなかったはずはない。だが、松木は迷うことなく自らスポットに向かい、GKにコースを読まれながらも、執念でボールをゴールネットへねじ込んでみせる。後半に勝ち越し点を挙げた青森山田は、この試合を2-1で勝ち切ると、準決勝は6-0、決勝は4-0と圧倒的な力を見せ付け、日本一へと駆け上がった。

第100回の記念大会を彩るにふさわしい青森山田の完全優勝。その栄冠の陰にあった松木の“5本目のPK”が、あるいは三冠という偉業を成し遂げる上で最も大事なワンシーンだったと、個人的には今でも思っている。

昨年9月に行われたAFC U23アジアカップのタジキスタン戦でも、今年3月にワールドカップ出場を懸けて挑んだU‐20アジアカップの中国戦でも、松木はPKを外している。おそらくは本人も良いイメージばかりを持ち合わせているわけではないだろう。それでも、イスラエル戦でPKを日本が手にする機会が来たら、きっと背番号7はペナルティスポットへと歩み出るに違いない。

1994年のアメリカワールドカップ決勝でPKを外し、世界一を逃した元イタリア代表のロベルト・バッジョが残したとされる、あまりにも有名な言葉が改めて脳裏に甦る。『PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ』。

世界一を明確に目指している日本の絶対的なキャプテン。松木玖生はそれでもきっと、PKを蹴り続ける。

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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