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サッカー フットサル コラム 2022年9月20日

“彼ら”ではなく、“私たち”。世界の扉を開いた青き勇者の記憶 【1998年フランスワールドカップ】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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あの日。トゥールーズのピッチへと歩みを進めていく11人の青き勇者たちに、どれだけのサッカーファンが心を震わせたことだろう。川口能活。井原正巳。秋田豊。中西永輔。名良橋晃。山口素弘。相馬直樹。名波浩。中田英寿。城彰二。中山雅史。歴史の扉を開いた彼らは、日本代表史上で最も希望を託された選手たちでもある。

まず、アジア最終予選からドラマの連続だった。カズのハットトリックでウズベキスタンを粉砕した国立の初戦。永遠のライバルに逆転負けを喫した悪夢の日韓戦。加茂周監督の更迭。選手たちが1つになったとされる『アルマトイの夜』。敵地で奇跡的なリベンジを果たした2度目の日韓戦。そして、誰もが深夜に絶叫した『ジョホールバルの歓喜』。あまりにも劇的な起伏が多く、まるでフィクションのようなストーリーを経て、ようやく辿り着いた世界の舞台だったことが、我々の期待をより増幅させたことも間違いない。

右サイドの槍としてアップダウンを繰り返し続け、実はジャマイカ戦でワールドカップにおける“日本代表史上初ポスト”となる惜しいシュートを放った名良橋晃は、イラン代表との激闘の末に勝利を掴んだジョホールバルの試合終了直後に、悔しい思い出があるという。

「あのVゴールが決まった後、みんな左サイドで喜んでいたじゃないですか。もう延長まで戦っていたので、右サイドから逆サイドまで走っていく体力が残っていなかったんです。だから、あの歓喜の写真のどれを見ても僕が映っていないんですよ(笑)」。当時の数ある写真をくまなく見ても、確かに名良橋の姿は見当たらない。おそらくは本人だけが抱えている舞台裏の“痛恨事”だ。

アルゼンチン代表

後に世界有数の指揮官となるシメオネ(8番)、バティストゥータ(9番)らを擁するアルゼンチン代表

初戦のアルゼンチン戦は0-1で敗れる。ガブリエル・バティストゥータが28分に華麗なシュートで先制点を奪うと、日本も攻め込む時間帯を作ったものの、最後の牙城は崩せない。初めてのワールドカップの、初めての試合は、近くて遠い世界との距離を、実感として突き付けられた90分間でもあった。なお、この一戦にはのちにアトレティコ・マドリーの監督として世界有数の指揮官となる、ディエゴ・シメオネが出場していたことも付け加えておきたい。

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