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優勝が懸かった韓国戦(7月27日)でも、おそらく日本がボールを持って攻撃する時間が長くなることは間違いないだろう。即席チームとはいえ、やはり日本の選手たちのパスを回す能力は高い。
そうなると、課題はただ一つ。「チャンスをいかにして得点に結びつけるか」だ。優勝するには勝つしかない。そして、勝つためにはゴールを決めなければならないのだ。
攻撃面で中国戦で活躍が目についたのがインサイドハーフ(攻撃的MF)に入った脇坂泰斗だった。ゴール前のスペースがほとんどない密集の中でパスの角度やスピードを微妙に変えることによって日本の攻撃に変化を与え続けたのだ。
中国戦から韓国戦までは中2日しかないので、韓国戦は初戦(香港戦)のメンバーが主体となるだろう。中国戦で81分までプレーした脇坂も90分はプレーできないかもしれない。だが、時間限定であっても、脇坂は勝利のために必要な選手のように思える。
さて、では、中国戦でなぜ脇坂からトップの細谷にうまくパスが通らなかったのだろうか? それは、脇坂と細谷の意思疎通ができなかったことが原因だ。いわゆる「共通のビジョン」が描けなかったのである。
川崎でプレーする脇坂にとって、FWというのはゴール前で相手DFと駆け引きをしなが得点に結びつきやすいポジションを取る存在のはずだった。一方、細谷は相手DFの間に隙を見つけて縦に直線的に抜け出すタイプのFWだ。相手にとっては分かっていても止められないスピードがある。従って、脇坂は細谷が得意な縦への動きを生かすようなパスを送らなければならなかったのだ。
町野修斗
韓国戦ではワントップとしては、香港戦で2ゴールを決めた町野修斗が先発起用される可能性が高い。町野は細谷とは違って縦に抜けるというより、スペースを見つけてシュートが狙えるポジションに入っていくタイプのFWだ。
細谷と町野というタイプの違うFWに対してはどのようなパスを出せばゴールに直結するのか? 韓国戦までわずか2日間しかないが、脇坂をはじめとするMF陣と町野や細谷との間でのコミュニケーションが大事になってくる。
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