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サッカー フットサル コラム 2022年6月2日

最大の課題は大迫の代役選び

後藤健生コラム by 後藤 健生
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鎌田は日本代表では4−2−3−1のトップ下としてプレーすることが多かったが、鎌田不在で戦ったワールドカップ最終予選の間に、日本は4−3−3にシステムを変更し、遠藤をアンカーとしてインサイドハーフに守田英正と田中碧という布陣が定着してしまっている。

田中碧

田中碧

鎌田を復活させる場合に、4−3−3のインサイドハーフに(守田、田中の代わりに)はめ込むのか、それとも鎌田復活によって4−2−3−1に再転換するのかという難しい選択に迫られる。フィニッシュ段階での正確なパス出しという鎌田の能力は活用したものでもあり、6月シリーズの間にテストが行われるだろう。

そして、6月シリーズでの日本代表の最大の課題がワントップ(センターフォワード)である。これまで、日本代表のFWとして“絶対の存在”だった大迫勇也が、今シーズンに入って調子を落としたことで、今回は招集されていないのだ。

これまでにも、「大迫不在の場合」については様々な議論があったが、最終的には大迫頼りのまま推移していたが、招集回避となったために、今回は本気で大迫の代役探しをしなければならなくなった。

古橋亨梧

古橋亨梧

最有力候補は鹿島アントラーズの上田綺世とセルティックの古橋亨梧である。

上田は東京オリンピックを目指したチームで常に主力としてプレーしていた選手。左右両足はもちろん、ヘディングも強い総合的なCFだ。ゴール前でパスを収めて起点を作るのもうまい。

これまで、日本代表では大迫がいることを前提にチームが作られてきた。つまり、前線で大迫がボールを収めてくれる。それを利用して2列目以下の選手が顔を出す時間を作るわけだ。

そういう意味で、ボールを収めてポストプレーもできる上田であれば、チーム作りの方向は大きく変える必要はない。

もう一人の有力候補の古橋は、セルティックに移籍すると1年目からゴールを量産。長期の離脱がありながらも、2桁得点を記録した。この古橋は(大迫や上田とは違って)スピードを生かして相手DFの裏に抜け出すタイプ(その他のポスト大迫候補の前田大然や浅野拓磨もスピード系)。もし、古橋を攻撃の軸とすることになれば、大迫がいる場合とは攻撃の組み立てを替えて行かなければならなくなる。

ただ、一方でドイツやスペインの屈強なDFを相手にする場合は、ポストプレーをする大迫や上田よりも、スピードを生かして裏を取るのがうまい古橋のようなスピード系FWの方が、相手にとっては嫌な存在となるかもしれない。

6月の4試合では上田、古橋などがテストされることになる。これこそが、6月シリーズに臨む日本代表の最大の注目点かもしれない。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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