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サッカー フットサル コラム 2021年12月28日

センセーションを起こした「メニーナ」の活躍。層が厚くなっている日本の女子サッカー界の現在地

後藤健生コラム by 後藤 健生
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その上位チームが、WEリーグ勢にどこまで通用するかが注目された。

実際、なでしこリーグ優勝のFC伊賀くノ一三重は浦和レッズレディースと90分間互角の戦いを繰り広げ、また、なでしこリーグ準優勝のスフィーダ世田谷は大宮アルディージャVENTUS相手に80分過ぎまで1点リードして試合を進めた。最後は、力尽きてしまったものの、日本代表選手を揃える浦和相手にFC伊賀が互角に戦ったことでも示されるように、なでしこリーグ勢の実力は証明された。

そして、なでしこリーグ勢で唯一準々決勝進出を決めたのはセレッソ大阪堺レディースだった。

実は、C大阪堺は昨年のなでしこリーグで3位に入った強豪だったのだが、WEリーグには参加せず、育成型クラブを目指しているクラブだ(昨年のなでしこリーグの1位〜8位のクラブでWEリーグ入りしなかったのはC大阪堺だけ)。

C大阪堺の昨シーズンの中心選手うち、林穂乃香はスウェーデンのAIKストックホルムに、宝田沙織はアメリカのワシントン・スピリットにそれぞれ海外移籍を果たし、この2人と日テレ・東京ヴェルディベレーザに移籍した北村菜々美は東京オリンピックでもメンバー入りを果たした。

そうした主力が数多く流出したC大阪堺は今シーズンも若い選手を中心に戦っており、平均年齢は17歳台というチームなのだ。

皇后杯では、WEリーグ以外でベスト8に進出したのは2チームだが、それが平均年齢17歳台のC大阪堺とU-18年代の日テレ・東京ヴェルディメニーナということになった。

日本の女子サッカーは、トップの日本代表(なでしこジャパン)がかつてのようにワールドカップやオリンピックで優勝争いに絡むことができなくなってはいるが、若手選手が成長していることは間違いない。またWEリーグの上位チームであっても他のカテゴリーのチームを相手に簡単には勝てなくなっている。

日本の女子サッカー全体は底上げされ、層が厚くなっていることは間違いないようである。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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