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サッカー フットサル コラム 2021年4月22日

「スーパーリーグ」は頓挫したが欧州リーグ実現は検討の余地大いにあり

後藤健生コラム by 後藤 健生
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今回、騒動となった「スーパーリーグ」構想はメガクラブの経営者たちのエゴイスティックな動機によって作られたものだったから問題だったのだが、UEFAの管理の下で欧州リーグを作り、各国国内リーグとの入れ替え制度もきちんと構築すればいいのだ。僕は、いずれはそうした形で「欧州リーグ」が誕生すると思っている。

今では、チャンピオンズリーグは国際的にも完全に受け入れられているが、これもフランスのスポーツ紙『レキップ』の編集者ガブリエル・アノーとレアル・マドリードの当時の会長のサンチャゴ・ベルナベウが計画したもので、当初は各国協会も多くのクラブも懐疑的だったが、新しい大会(チャンピオンズカップ)はたちまちのうちに人気を獲得。今ではチャンピオンズリーグはUEFAにとって最大の収入源となっている。

FIFAやUEFAも、単に反対ばかり唱えていては時代に取り残される。彼らは「スーパーリーグ」に参加したクラブや選手をこれまでの国際的なコンペティションから締め出すと“脅し”をかけたが、こうしたメガクラブ所属の裕福な選手たちはワールドカップから締め出されたら困るのだろうか? むしろ、スーパースターたちが出場しないワールドカップの人気が下がってしまうので、FIFAの方が困るはずだ。

下部リーグのクラブや若い選手、あるいはけっして裕福ではないサポーターたちの利益を損なうことなくハイレベルなリーグを実現するために、FIFAやUEFAはむしろ主体的に関わっていく必要があるのではないだろうか? そうした努力を怠っていると、いずれは今回のような排他的な「スーパーリーグ」構想が形を変えて再浮上してくることになってしまう。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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