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サッカー フットサル コラム 2021年4月22日

「スーパーリーグ」は頓挫したが欧州リーグ実現は検討の余地大いにあり

後藤健生コラム by 後藤 健生
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ニューヨークやシカゴやロサンゼルスにMLBの球団が2つあるのは、アメリカン・リーグとナショナル・リーグという別のリーグに所属しているからに過ぎない。

そして、リーグが主導するドラフト制やサラリーキャップ制によって各クラブの戦力の均衡が図られる。“共存共栄”と言えば恰好が良いが、いわば“護送船団方式”のリーグなのだ。

サッカーの世界はこれとはまったく違う。つまり、「自由競争」、「弱肉強食」の世界だ。

ドラフト制などはないから選手の獲得も自由競争。現在他のクラブに所属している選手とも、契約が切れれば自由に移籍交渉ができて、前所属先に一銭も払う必要がない。だから、財政的に裕福なクラブはますます強く、そしてますます多くの富を獲得する。一方で、チーム強化やクラブ経営に失敗したクラブは下部リーグに降格し、さらに失敗が続けば経営破綻してクラブは消滅してしまう。

これに対して、リーグは何の地位も保証してくれないし、何の支援もしてくれない。もちろん、実際には何らかの形で多少の支援が受けられることはあるが、原理的には完全な自由競争の世界なのだ。1つの都市に2つ以上のクラブが存在して競争するなんていうことも、サッカーの世界では当たり前のこと、いや「ダービーマッチ」は最大の売り物だ。

そして、今回、レアル・マドリードが発表した「スーパーリーグ」は、この世界中のサッカー界の共通ルールだった「自由競争」原理から逸脱するものだった。12のメガクラブは自分たちだけのパラダイスを作って、永久にその地位が保証される組織を作ろうとしたのだ。

この構想は広範囲の反発を呼び、従来サッカーの世界を牛耳ってきたFIFA(国際サッカー連盟)やUEFA(欧州サッカー連盟)、各国協会だけでなく、多くのクラブ、監督や選手たち、そしてほとんどのファン・サポーターがこの「スーパーリーグ」構想に反対し、その結果、イングランドの6クラブは早々に「撤退」を表明。「スーパーリーグ」構想はあっさりと頓挫してしまった。

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