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サッカー フットサル コラム 2019年8月24日

2020大会もラグビーW杯も入場券は高倍率。21世紀の日本に根付いてきたスポーツ文化

後藤健生コラム by 後藤 健生
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「2020年に東京でオリンピックを開催する意義」というのは僕には今でもわからないし、東京の真夏の暑さの中でこんな大会を開催するのは無謀だと思う。また、後利用計画も定まらないまま巨大スタジアムを建設したり、大腸菌のウヨウヨいる海でスイミングをすることの是非とか疑問だらけではあるが、入場券の売れ行きを見れば、国民の関心度が高いことは間違いない。

それは、やはり日本でスポーツ文化(スポーツを観戦する文化)が根付いていることの証拠であり、それは喜ぶべきことだ。

たとえば、56年前の1964年の東京オリンピックのことを思い出してみよう。

当時は入場券が売れるのは一部の人気競技だけだった。1964年大会の入場券で抽選という方法が採用されたのは開会式と閉会式だけで、もちろんネットなどというものはないから(まだ、一般家庭では固定電話がない家も多い時代だった)、抽選申し込みは往復はがきによるもの。その他の競技の入場券はまず整理券を配布し、整理券と引き換えに窓口で購入する方法だった。クレジットカードもない時代だから現金払いである。そして、整理券の配布は不人気競技から始まり、第1回はサッカー、ヨット、武道(公開競技)、ボート。最後が陸上競技だった。つまり、サッカーは最低の超不人気競技だったわけだ。

実際、サッカーの入場券はあまり売れなかったので、小学校、中学校、高校の生徒たちが動員されて「オリンピック見学」と称して連れていかれてスタンドを埋めた。

僕も、東京の新宿区内の小学校に通っていたから開会式翌日のサッカー、ハンガリー対モロッコ戦に連れていかれた。これが、僕のサッカーとの出会いであり、東京オリンピックがなかったら、サッカー・ジャーナリストになることなどなかっただろう。

スタンドの大きな国立競技場での試合で入場券が余るのは仕方がないとしても、約2万人収容の駒沢陸上競技場で行われた日本対アルゼンチン戦(日本が歴史的な勝利)でも入場券はさっぱり売れず、当時の写真を見るとスタンドは制服を着た生徒たちで埋まっている。

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