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サッカー フットサル コラム 2019年6月29日

日本サッカー「20年周期説」 各年代の日本代表の活躍に将来への希望を見た1か月

後藤健生コラム by 後藤 健生
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ポーランドで戦ったU-20日本代表は、ラウンド16で韓国に負けてしまったものの、とても良い内容の試合をしていた。初戦のエクアドル戦のように先制を許してもまったく慌てず、次のメキシコ戦のように相手が予想外の出方をしてきても、すぐに修正して対処。リードしてもバランスを崩すことなく、攻め込まれる時間帯にはしっかりと受け止め、攻撃に移る機会を窺い続ける。つまり、状況判断が実に見事だったのだ。

日本にはうまい選手はこれまでにも何人もいた。だが、ゲーム運びの拙さで、その力を十分に発揮できないことが多かったのだ。外国人指導者からは「日本人はリードするとかえって慌ててしまう」だとか「守備の文化がない」だとか、言いたい放題のことを言われていた。ところが、U-20代表の選手たちは「大人のサッカー」をしていたのである。

「今の若い選手たちは、これまでの世代とは違う」という印象を抱いて、僕はポーランドから帰国した。だから、その後の各年代別代表の試合を映像で見ていても、ピッチの上で何が起きているのかがよく理解できたのだ。

トゥーロン国際に出場したU-22日本代表も、チリ戦では相手の守備のやり方を見透かしたようなプレーをして6対1で大勝。個人能力の高いメキシコ(準決勝)やブラジル(決勝)相手では、まずしっかりと守備から入って、少ないチャンスを生かして追い着いて引き分けに持ち込んだ(準決勝はPK勝ち、決勝はPK負け)。U22代表でもやはり試合運びの上手さが目に付いたのだ。だが、それも、ポーランドでU20代表の試合を見てきたからこそ、すぐに何が起きているのか理解できたわけだ。

同じく、事実上は「U22代表+オーバーエイジ」で出場したコパ・アメリカでも、初戦のチリ戦こそ腰が引けた戦いになってしまったが(日本t時差12時間の移動の後、中4日調整だけではまだ試合をするのは無理だったという事情もある)、その後の2試合は南米のフル代表と渡り合って見せてくれた。エクアドルと引き分けて準々決勝進出を逃した時には、選手たちも口惜しさを感じたはずだし、見ている方も思わず決定力不足を嘆いてしまった。だが、日本のU22代表が南米の本気モードのフル代表相手に互角に渡り合ったのだから、これは称賛すべきだろう。

コパ・アメリカを見ても「若い選手たちはこれまでとは違う」という印象は変わらなかった。

試合の目的とは相手より1点でも多くの得点を決めて勝利することだ。その目的から逆算して、置かれた状況の中でどういうプレーを選択すべきなのか。得点経過や相手の戦術。時間帯、自分たちの疲労度などの状況を考えて最適の選択ができる。「自分たちのサッカー」などにこだわらずに、それができるのが最近の若い選手たちなのだ。

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