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Jリーグ発足から25年。日本代表がワールドカップで世界のトップと戦うようになってから20年が経過した。様々な世代の選手たちが様々な経験が積み重ねてきたのだ。それによって日本の選手たちも、いわゆる「サッカーの常識」といったものを身に着けてきたのだ。日本にようやくサッカー文化が根付き始めたと言ってもいい。
「20年」という言葉が、一つのキーワードになるような気がする。
長い間、日本代表の試合を見続けてきたが、今年の5、6月のようにワクワクする気持ちになったのは久しぶりのことだ。20年ぶりくらいだろうか。考えてみると、そんなワクワク体験はどうやら20年周期で訪れるようなのだ。
ちょうど20年前の1999年。日本が初めてコパ・アメリカに出場した年だが、トルシエ監督の下でU20日本代表が当時のワールドユース選手権(今のU20ワールドカップ)で準優勝し、その後シドニー五輪でのベスト8、2002年ワールドカップでのベスト16につながった。「黄金世代」は、その後ずっと日本のサッカーを牽引してくれた。
その20年前というと、1980年末に香港であったスペイン・ワールドカップ予選で金田喜稔や木村和司、風間八宏、戸塚哲也などの若手テクニシャンを揃えた日本代表が中国や北朝鮮相手にポゼッションサッカーをやってくれた時だ。その時の日本代表は、それまでの蹴って走るだけのチームとは全く違った。
さらに、その20年前といえば1960年代。日本代表は東京五輪でアルゼンチンを破り、そしてメキシコ五輪で銅メダルを獲得した。
様々な経験を蓄積、吸収して、20年ほどが経過することによって日本全体のレベルが上がり、次のステージに進んできた。そんな仮説も成り立つのではないか。
5月から6月にかけて各年別代表のプレーを見続けて、僕は日本のサッカーの将来に光明を見たような気がしたのだ。
そういえば、10月にブラジルで開幕するU17ワールドカップに参加するU17日本代表も6月にアルゼンチンに遠征し、U17アルゼンチン代表になんと9対0で圧勝している。もちろん、相手はフルメンバーでなかったようだが、それにしてもアウェーで9対0とは! 年代別代表の最後を飾ってワールドカップに挑むU17代表はどんなチームなのか、最後のお楽しみである。
後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授
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