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サッカー フットサル コラム 2018年5月7日

終了間際、まさかの同点ゴールを許したサウサンプトン。失意に沈む暇はない

今週のプレミアムゴール by 清水 英斗
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今週のプレミアムゴールは、エヴァートン対サウサンプトンの後半51分に決まった、トム・デイビスの同点ゴール!

先制したのは、残留争いの渦中にいるサウサンプトンだった。後半11分、吉田麻也のインターセプトから縦にボールをつなぎ、間延びしたエヴァートンの中盤を攻略。そして右サイドを走り抜けたセドリックがクロスを入れると、ファーサイドへ走り込んだレドモンドが、頭で合わせた。

前半から攻勢に出ていたサウサンプトンだったが、イングランド代表GKピックフォードのファインセーブに阻まれ、0-0で後半を迎えていた。しかし、このシーンではレドモンドが至近距離から力強く、GKの足下でバウンドさせるようにヘディングで叩きつけ、完璧なフィニッシュ。さすがのピックフォードも防ぐことはできず、ついにゴールネットを揺らした。

残留に向けて、大きな勝ち点3に近づいたサウサンプトン。ところが、後半40分、暗雲が立ち込める。すでに1枚のイエローカードを受けていた吉田が、ワールドカップでも戦う可能性があるセネガル代表FWニアッセの突破を身体で止め、2枚目のイエローカードを受けて退場してしまった。サウサンプトンは1人少なくなってしまう。

この退場シーンは、GKピックフォードのディストリビューションが起点だった。サウサンプトンの直接フリーキックを、横っ飛びでキャッチしたピックフォードは、起き上がるや否や、パントキックで一気に前線へ。力強く正確なボールをFWニアッセの足下へ届け、すぐにターン。たまらず突っ込んだ吉田がファウルを犯してしまった。ファインセーブといい、ディストリビューションといい、サウサンプトンはGKピックフォードの質の高いプレーに悩まされた試合だった。

とはいえ、まだ1-0。あと数分、10人でどうにか逃げ切るか。

しかし、4分と表示されたアディショナルタイムが、セドリックの治療のために延びると、時計の針は51分まで進んだ。そして、クロスが流れたボールを、右サイドでゲイエが拾う。エヴァートンの最後の攻撃だ。サウサンプトンはゴール前を固めて、待ち構えた。

ところが、ゲイエはクロスを簡単に入れず、ドリブルで持ち運び、ペナルティーエリアの手前で平行パス。不意を突かれたサウサンプトンの選手は、あわてて前に出たが、フリーのデイビスがダイレクトシュート。このボールが一人の選手に当たり、跳弾となったシュートはゴールに吸い込まれてしまった。終了間際、まさかの同点ゴールで、サウサンプトンは勝ち点3を逃した。

だが、失意に沈む暇はない。サウサンプトンは8日、勝ち点33で並ぶ残留争いのライバル、スウォンジーとの直接対決を控えている。言うまでもなく重要な一戦だが、エヴァートン戦を引き分けてしまったことで、たとえ勝っても残留は決まらない。さらにサウサンプトンの最終節の相手が、マンチェスター・シティということもあり、もしも大量点を食らって敗れると、得失点差でひっくり返される恐れがある。痛い引き分けだったのは確かだ。

また、この引き分けにより、勝ち点31のウェスト・ブロムウィッチにも、わずかな可能性が残った。これでサウサンプトン対スウォンジーが引き分けた場合、最終節でウェスト・ブロムウィッチが勝ち点3を詰め、得失点差でもひっくり返す。まさに『グレートエスケープ』だが、本当にわずかながら可能性は残っている。

すべては8日のサウサンプトン対スウォンジーの結果次第。吉田は残念ながら出場停止だが、見逃すことができない緊張の一戦になりそうだ。

代替画像

清水 英斗

サッカーライター。1979年生まれ、岐阜県下呂市出身。プレイヤー目線でサッカーを分析する独自の観点が魅力。著書に『サッカーは監督で決まる リーダーたちの統率術』、『サッカー観戦力が高まる~試合が100倍面白くなる100の視点』、『サッカー守備DF&GK練習メニュー 100』など。

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