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サッカー フットサル コラム 2018年5月4日

リヴァプールはリヴァプールらしくトップ4フィニッシュへ

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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5月2日、リヴァプールはチャンピオンズリーグ(以下CL)準決勝2nd.legでASローマに2-4の敗北を喫したが、1st.legとのトータルスコアは7-6。実に11シーズンぶりとなる決勝進出を決めた。シーズン当初は守備面の不安を指摘され、冬の移籍でコウチーニョがバルセロナに移籍したにもかかわらず、至高のステージでは望外の結末を迎える可能性も浮上してきた。しかし、今シーズンはまだ終わっていない。来シーズンのCL出場権も、まだ獲得していない。5月6日、ローマ戦から中三日で迎えるアウェーのチェルシー戦では、是が非でも3ポイントを獲得しておきたいところだ。

では、ここで両チームの成績を確認しておこう。

◆リヴァプール:36試合消化・勝点72・得失点差+43
◆チェルシー:35試合消化・勝点66・得失点差+26

試合消化数でリヴァプールはひとつ多く、しかもチェルシーが5月10日に予定されているハダーズフィールド戦(35節未消化分/ホーム)で勝利を収める公算が大きいことから、実質3ポイント差と考えなくてはならない。したがって、リヴァプールは引分けてもまだ優位、という中途半端なメンタルを捨て、彼ららしく戦う必要がある。

モハメド・サラーとサディオ・マネがえげつないスピードを発揮し、ロベルト・フィルミーノはゼロトップ気味に振る舞ってチェルシーDFのバランスを駆逐する。マイボールになった瞬間は複数の選手がスプリント、相手ボールの際は前線から追い込む。セサル・アスピリクエタを除くチェルシーDF陣はプレッシング対応を苦手としているため、少なからずミスを誘える。スタメンが有力視されるティエム・バカヨコもボールロストが目立つMFだ。要するにリヴァプールに求められるものは、普段どおりのパフォーマンスである。

ただ、チェルシーがオリビエ・ジルーを前線に起用してきた場合は要注意だ。ローマのエディン・ジェコにはやや劣るものの、ジルーのポストワークもレベルが高い。アスピリクエタ、あるいはセスク・ファブレガスから正確なロングボールが配されてDFラインが下がりすぎると、全体のラインが間延びする。ライン間にスペースが生じる。リヴァプールにとっては歓迎できないシチュエーションだ。チェルシーには中六日という日程的なアドバンテージもある。

それでも、マージーサイドの名門が有利だ。決勝進出によって、CLのストレスから解放された。決勝まで3週間の猶予がある。敵地スタンフォード・ブリッジでも直近2シーズンは連勝だ。また、チェルシーが2008年の14試合でクリーンシートが5試合しかなく、DF陣が淡白になりつつある実状も、試合の行方を大きく左右するに違いない。

勝てば9ポイント差……。今週末、リヴァプールはトップ4を確定するか!?

※チェルシー対リヴァプール戦は、5月6日(日)深夜0時15分からJ SPORTS 2でライブ中継いたします。

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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