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サッカー フットサル コラム 2018年4月16日

レスターのピュエル監督が戦前から課題に挙げていた不安が的中

今週のプレミアムゴール by 清水 英斗
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今週のプレミアムゴールは、プレミアリーグ第34節バーンリー対レスターの前半9分に決まった、ケヴィン・ロングの追加点!

ヨーロッパリーグ出場権を巡る、注目の一戦は、バーンリーの鮮烈な2ゴールで幕を開けた。

まずは前半6分、レスターのDFモーガンのミスを突いてボールを奪い、素早くショートカウンターへ。ラインの裏へ抜け出したクリス・ウッドが持ち込み、一度はGKシュマイケルにセーブされるも、こぼれ球を再び流し込み、先制ゴールを挙げた。

レスターのピュエル監督は、戦前からチームの立ち上がりについて、テンポ、強度が足りないことを課題に挙げていたが、まさに不安が的中。また、レスターはDFモーガンとマグワイアの連係において、前に釣り出されたモーガンの裏を突かれるパターンが多く、この失点も同箇所が狙われた形だった。

さらに4連勝中のバーンリーは止まらない。前半9分、右サイドのコーナーキックから、グズムンドソンが左足のクロスをファーサイドへ蹴り、ケヴィン・ロングがDFマグワイアの上から、豪快にヘディングで叩き込んだ。

ロングの身長は188センチ。対するマグワイアは、193センチ。身長差がある上に、マグワイアは空中戦の激しい当たりをまったく恐れないファイターだ。それにもかかわらず、なぜ、ロングは競り勝って上から叩き込めたのか?

この場面、マグワイアは191センチのウッドと競り合っていた。お互いに手を出しながら、押さえ込もうとする。そして、マグワイアは落下地点を奪い、あとは頭に当てるだけだった。

ところが、そこに後ろから走り込んできたのが、ケヴィン・ロングだ。ウッドを押さえながらクリアを試みたマグワイアだが、組み手状態になっているので、ジャンプできない。また、背後から来ているロングにも気づいてない。こうして、勢いをつけたロングは高くジャンプし、マグワイアの上から頭で叩くことに成功した。

鍵を握ったのは、空中戦の数的優位だった。ロングが走り込んでくる寸前、競り合っていたウッドはサッとDFマグワイアから離れ、ロングにぶつからないように避けている。おそらくサインプレーだろう。レスターの空中戦ではDFマグワイアが最強のコマだが、あえてその最強の2人をぶつけ、競り勝った格好だ。

もし、レスターがこれを防ぐとしたら、ロングの前にいたシンプソンが、身体でブロックしてくれれば良かったかもしれない。しかし、虚を突かれ、空中戦をマグワイアに任せてしまったのか、その場に立ち尽くすだけだった。

これで2-0とされた後、レスターも反撃に出たが、堅守のバーンリーからは後半に1点を返すに留まり、2-1でバーンリーが決戦を制した。

岡崎慎司もスタメン出場したが、特に見せ場がないまま、前半のみで交代している。ワールドカップの23人に招集されるため、アピールしたいところだが、それには及ばないパフォーマンスだった。

代替画像

清水 英斗

サッカーライター。1979年生まれ、岐阜県下呂市出身。プレイヤー目線でサッカーを分析する独自の観点が魅力。著書に『サッカーは監督で決まる リーダーたちの統率術』、『サッカー観戦力が高まる~試合が100倍面白くなる100の視点』、『サッカー守備DF&GK練習メニュー 100』など。

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