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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第16ステージ結果速報】平坦山頂フィニッシュでヴィンゲゴーが今大会2勝目、ファンホーイドンクのための勝利
サイクルNEWS by J SPORTS 編集部
リタイア
133 ルネ・ヘレホーツ(ベルギー/アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ)
182 トマ・ボネ(フランス/トタルエネルジー)
123 ウェレイハゴス・バーへ(エチオピア/チーム ジェイコ・アルウラー)
192 ダビ・デラクルス(スペイン/アスタナ・カザクスタン チーム)
第17ステージコースマップ
9月13日(水)第17ステージ
リバデセリャ(リベセヤ) > アルトゥ・デ・ラングリル
124.4 km(山岳)
いよいよ2023年ブエルタの総合争いも最終段階。難関山頂フィニッシュ2連戦で、今年最後のグランツールの行方がほぼ定まる。すでに2週間半走り続けてきた、なにより春から半年以上シーズンを戦ってきたエースたちにとって、集大成の時がやってきた。
ブエルタにアングリルあり。地元では、神々が住まうオリンポス山のように崇拝されるが、選手たちにとっては、むしろ魔の山。グルペットさえ形成できないほどの激勾配。2017年にはアルベルト・コンタドールがキャリア最後の勝利をつかみ、2020年大会では、ヒュー・カーシーがアウターで制圧し衝撃を巻き起こした。あの山へ。
前日にも負けない124.4kmの超短距離コースは、前半と後半でがらりと地形が変わる。スペインのクイーン、レティシア王妃のゆかりの地リバデセリャからスタートすると、前半戦はゆるやかな上り基調が続く。まるまるウォームアップの時間か、もしくは激しい飛び出し合戦か。後半戦は山のバトル。1級コリャディエリャ(登坂距離7.8km、平均勾配7.1%)で一気に集団は絞り込まれるはずだ。
初めてブエルタにアングリルが登場したその日から、1級コルダルは欠かさず門番の役割を果たしてきた。全長5.4km・平均勾配9.2%・最大14%のこの山を上手く攻略せずして、決してラスボスを倒すことなどできない。また猛スピードが出るトリッキーな下りでも、コルダルは知られる。例えば2017年のコンタドールは下りで後続に30秒差をつけ、そのまま超級アングリルの全長12.4kmの山道へと飛び込んだ。
きっと数字や言葉をどれほど並べても、アングリルの狂気を正確に伝えることなど不可能だ。平均勾配は9.8%、最大24%。序盤から厳しく、その後少し緩むものの、後半6kmは目を疑うほどクレイジー。勾配10%超は当たり前。20%超のゾーンが少なくとも5か所、次々と襲い掛かって来る。あらゆるコーナーが勝負地となる。足を止めたら、もう2度と走り出せなくなるかもしれない。山頂まで3km前後の、いわゆる「山羊ゾーン」は、平均18%のイカレた勾配が延々1kmにもわたって続く!
初めて使用された1999年大会を除く過去7大会では、勝者はすべて1人でフィニッシュラインへと姿を現した。最後の数百メートルは下り基調だから、ウィニングポーズを取る余裕もある。もちろん、総合タイム差が競り合っている場合を除いて。
高低差図
ステージ詳細テキスト:宮本あさか
J SPORTS 編集部
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