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サイクル ロードレース コラム 2022年8月24日

【Cycle*2022 ブエルタ・ア・エスパーニャ レースレポート:第4ステージ】ディフェンディングチャンピオンのログリッチがブエルタ4連覇に向けて強さを証明「ブエルタはまだ始まったばかり」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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残念ながら6人の先頭集団は、最大3分程度の余裕しか許されなかったし、逃げ切り勝利を争うこともなかった。「責任を回避するために、もしかしたら逃げにジャージを譲るかも……」とパヴェル・シヴァコフが思い描いたような展開とは、つまり程遠かった。

たしかにロベルト・ヘーシンク、マイク・テウニッセンに続いて、3人目のエドアルド・アッフィニが赤ジャージを着ていたユンボ・ヴィスマは、常に集団前線で隊列を組んでいた。ただし、高速化のきっかけをつくったのは、むしろボーラ・ハンスグローエのほうだ。2日連続で大集団スプリントを制し、緑ジャージをしっかり着込んだサム・ベネット擁する同チームは、序盤から勢力的な牽引作業に乗り出した。目的は残り34.2kmの中間ポイントで、ベネットにポイントを収集させること。2級峠を過ぎ、道が起伏を増すと、さらに作業人員を増加。追走スピードも上げた。

ボーラの健闘むなしく、肝心の中間ポイントの前に、残り3人になっていた逃げをすべて回収することは不可能だった。わずか数百メートル足りなかった。しかもマッズ・ピーダスンに、メイン集団先頭通過=4位通過さえ横取りされた。直後にスローパンクで後退を余儀なくされるベネットはーーおそらく中間前から悩まされていたーー、5位通過10ポイント収集で満足するしかなかった。それでも車輪交換を終え、そのままアシストたちと揃って静かに後方で1日を終えたベネットは、無事にマイヨ・ベルデを守っている。

もちろんライバルのピーダスンも、やはりこの日の目標は、「グリーンジャージ用のポイントを最大限に取りに行くこと」だったという。ただベネットと違ったのは、中間収集だけでなく、むしろフィニッシュで「ポイント圏内(15位以内)」を狙っていたこと。最終的には総合系クライマーたちと堂々渡り合った上に、区間2位の25ポイントを収集してしまった上に、通算でベネットを9ポイント差にまで追い詰めることになる。だからこそ、フィニッシュへ向けた下準備として、残り14.5kmの3級山岳へ向けトレック・セガフレードは先頭でテンポを刻んだ。すべては序盤の激勾配ゾーンを「生き残る」ためだった。

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