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サイクル ロードレース コラム 2022年4月16日

【Cycle*2022 パリ~ルーベ:プレビュー】我らが新城幸也も初参戦!蘇った春の地獄巡りが真の強者を選び出す

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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石畳

選手を苦しめるパヴェ(石畳)

復活祭を祝う日曜日に、春の地獄巡りが蘇る。荒れた石畳が魂と肉体を激しく痛めつけ、壮絶なるパッションーー受難と情熱ーーの終わりに、天国への門へとたどりつけるのはただ1人だけ。秋の泥んこ大戦からわずか6か月。3年ぶりの「春」パリ〜ルーベが、今季最後の石畳戦として、審判を下す。

フランス大統領選挙の関係で、アムステル・ゴールドレースと順番を入れ替え、シーズン3つ目の「モニュメント」は例年より1週間遅い開催だ。それ以外は、ほぼ完全に、コロナ禍以前のいつもの姿を取り戻す。沿道でのワクチンパス検査は解除され、国境を越えて、お隣ベルギーからは大量の熱狂的なファンが帰ってくるはずだ。明るい太陽の下で、もうもうと立ち込める砂埃とも……懐かしい再会を果たすことになりそう。

パリ北部のコンピエーニュから、フランス北部ルーベの屋外自転車競技場まで。全長257.5kmのコース序盤は、しかしアスファルトの道をひたすら北上する。本物の激闘が始まるのは、スタートから96.3km地点で、いよいよ最初の石畳セクターに飛び込んだ瞬間から!

レース詳細ページはこちら

以降、フィニッシュまでの行程の約3分の1で、選手たちはパヴェに苛まれることになる。全部で30の石畳セクターは、通算54.8kmに渡って繰り返し襲いかかる、日々トラクターが往復するせいで恐ろしくデコボコな農道もあれば、市街地のお上品なペーブメントだってある。

中でも3つのセクターが、開催委員会から「5つ星=最難関」の評価を下された。まずは161.9km地点で突入する、第19セクター(最初から12番目)のトゥルエ・ダランベール。

つまりアランベールの一本道には、絶対に先頭で突入せねばならない。なにしろ鬱蒼とした森を突っ切る全長2300mの直線路は、いつでもじんわり湿っていて、どころどころに雑草が顔を出し……そのくせ序盤が微妙な下りのせいでとてつもなく高速が出る。しかも両脇にフェンスが張り巡らされているせいで、どこにも逃げ場はない。もしも目の前でメカトラや落車が発生したら、その瞬間、戦いは完全に終了する。

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