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サイクル ロードレース コラム 2022年3月21日

【Cycle*2022 ミラノ~サンレモ:レビュー】秘密兵器を備えたプロトン随一の下り巧者がプリマヴェーラの王に!モニュメント初制覇のモホリッチ「自分を信じることを、決して止めなかった」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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レース半ばのトゥルキーノ登坂で上昇したストレスは、一旦は緩んだものの、走行距離が220kmを超えると、もはや後戻りできないほどに緊張感は高まっていく。小さなうねりと起伏をはらむリグーリア海岸道路で、ここまえで2列目で控えていた複数のチームが隊列を組み上げた。新城幸也の引っ張るバーレン・ヴィクトリアスも、いよいよ最前列へと競り上がった。

残り50km。3つの連続する小さな出っ張り、トレ・カピに突入すると、前方でも後方でも恐ろしいふるいわけが始まった。逃げ集団は少しずつ小さくなり、メイン集団からは、表彰台候補の一角に上げられていたトーマス・ピドコックが後退していった。

チプレッサに向けて、スピードはさらに増す。トタルエネルジーも凄まじい勢いで前に突進した。過去2度表彰台に上ったっぺーター・サガンが、この最悪のタイミングでメカトラの犠牲となろうとも、昨大会10位のアントニー・テュルジスを乗せた列車はもはや止まらない。

全長5.5kmの山道に入ると、脚のないものは容赦なく切り捨てられた。残り25km、ユンボと最前列を激しく奪いあった末に、とうとうUAEチームエミレーツが主導権を握ったせいだった。まずはヤン・ポランツが、続いてダヴィデ・フォルモロが、ポガチャルのために猛烈な牽引作業を行った。スプリントにもつれ込みさえすれば最速のファビオ・ヤコブセンは、本格派クライマーの刻むスピードにたまらず撃沈。下りに入る頃には、メイン集団は30人ほどにまで数を減らしていた。

ポッジオ突入前に集団がこれほど小さくなるのは、氷雨の中のサバイバル戦をアレクサンダー・クリストフが制した2014年大会以来のこと。しかもポッジオの上りで、さらに集団は絞り込まれる。

すべてはポガチャルがきっかけだった。朝からの逃げを最後の1人まで回収し終え、最後の補佐役ディエゴ・ウリッシがスピードを上げると、残り8.2km、大きく加速を切った。この動きに慌てた集団後方で落車が起こり、巻き添えを喰らった2016年大会覇者アルノー・デマールら数人がわずかに遅れた。

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